「皿鉢料理」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
竃馬 (会話 | 投稿記録)
m cat
85行目:
また、秋の収穫祭には「さはち盛」という郷土料理が供されていた。大平皿に何種かの料理を形良く盛る事や、料理の数を奇数にするといった決まり事などがあり、「皿鉢料理」の「組み物」に連なる料理ではないかと考えられている。
 
=== 志摩のさはち料理 ===
高知との繋がりは不明だが、三重県志摩地方にも「さはち料理」として伝わっていた郷土料理がある。結婚や出産、新築や新造船など、もっぱら祝い事の際に作られていた。
 
刺身や魚料理が欠かせないものであり、新鮮な魚を用いる事が決まっており、魚の冷蔵技術が発達していなかった当時、夏の祝い事は涼しくなるまで祝宴を日延べして、秋から冬にかけて作られていた。祝宴の皿を奇数枚にするといった決まり事もあり、料理を作るのは、その家の主婦と親戚や近所の女衆の仕事だった。
 
刺身だけでなく、大きく姿の良い魚を尾頭つきのまま煮魚にしたものや、「にぎりずし」や「割り菜の巻きずし」「いなりずし」などが供されていた。その他、塩をして天日干しにしたウツボを細切りにして煮付けたものなど、その土地ならではの食材を生かした料理も並んでいた。また、えび網漁のための新造船の祝宴にはえび料理を出すといった決まり事もあった。
 
== 参考文献 ==