「ウェザリング」の版間の差分

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==概要==
模型を製作する際、普通に仕上げの塗装のままでは、「塗りたて」の状態できれいすぎて実感的でない事がある。そこで、風雨にさらされた実物の外観を模した「汚れ」「風化」などの表現を加える技法があり、これをウェザリングと呼ぶ。特に[[戦車]]や[[戦闘機]]などの[[軍事|ミリタリー]]モデルや[[鉄道模型]]で多用されるほか、SF・アニメなど架空のメカ物にリアリティを与える技法としても用いられている。
 
映画・映像の[[特撮]]分野では古くから行われてきたものであり、例として[[サンダーバード (テレビ番組)|サンダーバード]]では、特殊撮影用のミニチュアモデルにウェザリングを施すことで、実感的に見せることに効果を上げており、その手法は「サンダーバードの秘密」などとして紹介されたことがある。また[[スターウォーズ]]シリーズに登場する宇宙船も、過去の戦闘を思わせる汚れや損傷が施され、世界観やキャラクターの演出に大きく貢献している。
 
日本ではかつて「'''汚し塗装'''」という訳語が当てられていたために「とにかく汚せばいい」と誤解されることもあったが、本来は風雨の及ぼす影響(日光による退色とホコリ、雨だれの痕や錆、木々や乗員の接触による傷や剥がれ、排気のススや灼け、戦闘による損傷、他)や経年劣化を再現する事で、模型に実物の様なリアリティを与えるのが目的である。逆にウェザリングによって、その機体がどんな場所でどの様な戦歴を経てきたのかをある程度表現する事も可能となる。よってウェザリングを行うに当たっては、実物がどのような環境で使用されていたかを研究観察する事が重要である(実物の存在しないSFのメカニズムやロボットなどは、それがどんな環境に置かれて使用されるものであるかを想像し、それに近い実在の機械を参考にする事が多い)。また塗装に限らず、腐食や破損など、器物の損傷状態を加工工作によって表現することもウェザリングの一部と言える。
 
==技法==