「せん断応力」の版間の差分

'''せん断応力'''（せんだんおうりょく、shear stress）とは、固物体内部のある面の平行方向に、固体をすべらせるように作用する[[応力]]のこと。

固物体内部のある面に外平行方向のせん断力ＰTが作用するときし、外せん断力Ｐに平行なの働いてる面による固体の断面積をAとすると、その面におけるせん断応力<math>τ</math>は<math>P/A</math>で表される。（ただし、フリーエッジではせん断応力はゼロのため、実際には断面内でせん断応力は一定ではない。）

<math>x-y</math>軸を法線とする面で構成される立方体を、[[自由体]]として固体より取り出した場合を考える。

このとき、<math>y</math>軸を法線とする面の<math>X</math>方向に作用するせん断応力をτxy<math>τ_xy</math>とすると、並進・回転に関する平衡条件から、立方体にはτyx<math>τ_yx</math>も作用していなければならず、かつτyx<math>τ_yx = τxyτ_xy</math>である。これを[[共役せんだん応力]]と呼ぶ。

[[フックの法則]]によると、固体の[[せん断弾性係数]]を<math>G</math>、せん断ひずみを<math>γ</math>とすると、<math>γ= τ/G</math>の関係がある。せん断応力<math>τ</math>により固体にせん断ひずみ<math>γ</math>が生じたとき、上記の立方体は平行四辺形状の変形を引き起こす。せん断ひずみは、平行四辺形状変形の角度変化分に相当する量である。