「タッピング奏法」の版間の差分

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[[Image:Tapping guitar.jpg|thumb|タッピング奏法]]
 
ギターには[[フィンガリング]]を行う指で弦を指板に叩き突けるように勢い良く押下する[[ハンマリング・オン]]と、押弦している指を弦に引っ掻けるようにして離脱させる事で発音させる[[プリング・オフ]]の二つの奏法がある。基本的にこのふたつを間断なく繰り返して2音を反復することを[[トリル|トリル奏法]]と呼ぶ。そしてこのトリル奏法を拡張したのがタッピング奏法である。また、日本では、現在ではタッピング奏法とライトハンド奏法がほぼ同意義で使用されていることが多いが、以前はタッピング奏法と呼ばれるものはハンマリング・オンのみで音を奏でる奏法を指し、そこからプリング・オフするか、しないかは問わない。一方、ライトハンド奏法と呼ばれる物は、[[ハンマリング・オン]]と[[プリング・オフ]]を繰り返して音を奏でる奏法のみを指した。そのためハンマリング・オンのみで音を出した場合、それをタッピング奏法と呼ぶことはできたが、ライトハンド奏法と呼ぶことはできなかった
 
== 片手タッピング ==
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===ライトハンド奏法===
[[Image:Erik Mongrain.jpg|thumb|[[エリック・モングレイン]] - タッピング奏法]]
「ライトハンド奏法」は[[日本]]独自の古い呼称であり、此れ自体をさして現在ではタッピングと言う定義が一般的である。以前ニュースステーションにエディーが出演した際、「ライトハンド奏法を見せてください」といわれ、通訳がそのまま訳さず話したのか、右手のオルタネイトピッキング奏法を披露したことがあり、「ライトハンド」では日本以外は通じにくい。[[エドワード・ヴァン・ヘイレン]]登場当時はいわゆる「ライトハンド奏法」として華々しくギター雑誌等で紹介されたため、「ライトハンド奏法」は[[ヴァン・ヘイレン]]の[[エドワード・ヴァン・ヘイレン]]が作った奏法という説が広く流布してしまっているが、それ以前に[[ジェネシス (バンド)|ジェネシス]]の[[スティーヴ・ハケット]]が既にタッピングによる奏法を行っており、[[クイーン (バンド)|クイーン]]の[[ブライアン・メイ]]も右手で[[ハーモニクス]]・ポイントに触れて[[倍音]]を出す[[フラジオレット#タッチ・ハーモニクス|タッチ・ハーモニクス奏法]](「タッチ・ハーモニクス奏法」もエドワード・ヴァン・ヘイレンの発明とされるのは虚偽である(この奏法はクラシックギターの技法で[[フラジオレット]]と呼ばれるものと同じだと思われる))と併せて行なっていたり(ブライアン・メイの場合、年代、交友関係から考えてスティーブ・ハケットが右手も使っているのを見て参考にしたものと思われる)、[[ゴング (バンド)|ゴング]]時代から[[アラン・ホールズワース]]も行なっていた。またJAZZギターではタッチと呼ばれて比較的よく使われる技法でもあった(タッチ自体はトリルに応用されるテクニックではない)。エレクトリック・ベースにおいても、[[ビリー・シーン]]はタラスに在籍していた時代から既に行っていた。エドワード・ヴァン・ヘイレンはアラン・ホールズワースのフォロワーであり、時期的にもスティーヴ・ハケット、ブライアン・メイ、アラン・ホールズワースが音楽活動をし始めたのが多少前後はあるが1970年代初頭、ヴァン・ヘイレンがデビューするのが1970年代中盤であるので、アラン・ホールズワースから[[インスパイア]]されたものをエドワード・ヴァン・ヘイレンがロック的で派手な奏法として徹底的に進化させたのだと考えるのが妥当であろう。その中には、タッピングを大きくフィーチャーし、一つの楽曲内でより連続した音符や音階で演奏、間奏において長時間行った、その奏法の為の楽曲も作り上げたという意味合いはある。1970年代に於いて、ロックギタリストに対するより派手な印象を、聴く者に与えたなどの功績はあったといえる。
 
左手とともに右手も押弦に使用することは誰でも思い付き得ることで、以前に誰かが思い付いて実行していたと考えてもよい。ライトハンド奏法が独立した奏法として扱われるに至った理由はいくつか考えられる。主なものは弦の太さと[[特別:Search/ディストーション|ディストーション・サウンド]]の普及である。