「宋元学案」の版間の差分

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王梓材らの編輯方針は厳格で、黄宗羲原本、全祖望稿本とを明白に区別し、全祖望の校訂の状態も併せて注記している。また黄氏刊本の86巻目を、100巻目に改訂して全祖望「序録」の原貌に戻した。詳細は『宋元学案』冒頭に附された「校刊宋元学案条例」に詳しい。
 
王梓材らの完成させた『宋元学案』は馮雲濠の私財によって出版したが、アヘン戦争によって版本も焼失した。後、[[何紹基]]の援助の下、王梓材の綿密な校訂を経て再度出版された。これが'''何本'''であり、現行本の原本に当たるものである。ただしこの版本も出版後すぐに火事で焼失し、市中に出回った数は少数に止まった。
 
以後、何本を底本にした幾つかの版本が存在する。代表的なものは龍汝霖の刻本で、その他に石印本(上海文瑞楼本)、'''万有文庫本'''や'''世界書局本'''(『四朝学案』所収)、'''四部備要本'''、'''国学基本叢書本'''などが存在する。2007年現在、比較的利用されているものに、[[中華書局]]の出版した校点本(新式の句読を施したもの)で所謂'''中華書局本'''がある。中華書局本は、事実上何紹基本を利用したものであるが、底本としては龍汝霖の刻本を選択し、四部備要、万有文庫、世界書局本などで補正したものである。また『黄宗羲全集』第3冊‐第6冊(2005年版。1992年旧版も4冊本)にも収められた。