「地球のエネルギー収支」の版間の差分

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== エネルギー収支の詳細 ==
=== 得るエネルギー ===
地球の[[大気]]に入る(地球の大気に放射される)エネルギーの総量はおよそ174[[ペタ]][[ワット]](PW(PW、=17京4000兆ワット)である。その詳細は以下のとおりである。
[[Image:Solar-cycle-data.png|200px|thumb|right|太陽活動と太陽定数の変化]]
*[[太陽放射]](全体の99.978%、約174ペタワット、[[放射照度]]では約340 W/m<sup>2</sup>)
**約340 W/m<sup>2</sup>という値は、「昼」の部分に偏って当たる太陽放射を大気全体の平均に換算したもので、実際には「昼」の部分全体に平均して約680 W/m<sup>2</sup>のエネルギーが入ることになる。また、昼の部分であっても緯度や時刻によって太陽放射の角度が異なるため、場所や時刻によってこの値は変わる。この値が最大となるのは太陽が天頂にきたときで、約13661,366 W/m<sup>2</sup>である([[太陽定数]]として知られている)。太陽活動の周期的な変化に伴って太陽定数も変化しているが、変動の幅は1 ~- 3 W/m<sup>2</sup>前後であり、大きな変化ではない(図参照)。
*[[地熱]]エネルギー(0.013%、約23[[テラ]]ワット、約0.045 W/m<sup>2</sup>)
**地球内部の[[放射性崩壊]]で発生した熱がもととなったエネルギー。[[火山]]地帯などではこのエネルギーが増加する。
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前述の「失うエネルギー」とは、地球の大気が得たエネルギーが長い時間をかけて必ず宇宙へ放射されることを前提としており、「失うエネルギー」から除いた地熱や潮汐によるエネルギーもやがて宇宙へ放射されるため、結局は収支は0となる。
 
大気が「得るエネルギー」が「失うエネルギー」を上回れば、エネルギーのうち[[熱]]に変わる量も相対的に増えて、地表付近の気温や海面温度の上昇という形で現れることとなる。逆に、「得るエネルギー」が「失うエネルギー」を下回れば、同様にエネルギーのうち[[熱]]に変わる量が相対的に減り、温度が低下すると考えられる。このような収支バランスの崩れは「[[放射強制力]]」という言葉で定義される。得るエネルギーが失うエネルギーを上回れば正(+)、逆の場合は負(-)の放射強制力が働いていると表現される。
 
長い地球の歴史でみれば、「得るエネルギー」の変化をもたらす原因としては、太陽活動の変化が最も大きい。過去には太陽活動の大規模な変化があり気候の変化をもたらしたことがあると考えられている。「失うエネルギー」の変化をもたらすのは、アルベドの変化が大きい。氷はアルベドが大きいため、氷床の面積が広くなるとその分反射するエネルギーが増えることになる。ただし、近年の[[地球温暖化]]の[[地球温暖化の原因|原因]]は人為的な要因によって[[放射強制力]]が変化し、地球のエネルギー収支の均衡が崩れたのが大きな原因とされる。11年周期での太陽活動の変化は微小なものであり、その影響は人為的要因に比して数%程度しか無いとされる([[IPCC第4次評価報告書|AR4]])。
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*[[気候]]
*[[収支]]
*[[数量の比較 (仕事率)の比較]]
 
[[Category{{DEFAULTSORT:気候|ちきゆうのえねるきしゆうし]]}}
 
<!--[[Category:放射強制力|ちきゆうのえねるきしゆうし]]-->
[[Category:気候]]
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[[de:Strahlungshaushalt der Erde]]