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一方で、西洋文化圏においては、[[フランス料理]]における[[フォン・ド・ヴォー|フォン]]・[[ブイヨン]]・[[コンソメ]]のように出汁によってうま味を増す料理法も一部存在したものの、多くの料理においては[[トマト]]、[[チーズ]]のような酸味などが強い食材によってうま味を補給したり、何より肉料理においては肉の煮汁自体がうま味の供給源となったため、うま味を増すことに多くの意識は向けられなかった。そのため、日本の学者の主張するうま味の存在は、欧米の学者からはひとしく一笑に付され、うま味なるものは塩味・甘味などがほどよく調和した味覚に過ぎないと考えられた。
 
しかし[[2000年]]、[[舌]]の[[味蕾]]にある感覚細胞に[[グルタミン酸受容体]]([[;en:Metabotropic glutamate receptor 4|mGluR4]])が発見されたことで<ref>{{cite journal |author=Nelson G, Chandrashekar J, Hoon MA, ''et al'' |title=An amino-acid taste receptor |journal=Nature |volume=416 |issue=6877 |pages=199–202 |year=2002 |pmid=11894099 |doi=10.1038/nature726}}</ref><ref>[http://www.nature.com/neuro/journal/v3/n2/full/nn0200_99.html A taste for umami](Nature Neuroscience 3, 99 - 100 (2000) )</ref>、俄然うま味の実在が認知されるに至った。多くの言語でうま味を形容する単語がないため日本語起源の "umami" が使われる(もっとも日本語の「うまみ」も、うま味に限定して使われていた言葉ではなく便宜的な名称といえる。「うまい」という形容詞は特定の味覚に限らず快い味覚を表す言葉である)。
 
これらのうま味物質は[[蛋白質]]や核酸に富んだ[[細胞]]の[[原形質]]成分に多く含まれ、主として蛋白質の豊富な食物を探知することに適応して発達した[[味覚]]であると考えられる。