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'''ブルーノ'''卿(Sir Breunor)は、[[アーサー王物語]]に登場する[[円卓の騎士]]。ブルーノ・ル・ノワール(Breunor le noir)が本名だが、むしろ'''ラ・コート・マル・タイユ'''(だぶだぶのコート、不恰好なコート)の名前の方で有名。身の丈に合わない父の形見の[[コート]]を着ており、仇を討つまでコートを着直さないことを誓っていた。[[ディナダン]]卿の弟でもある。
 
アーサー王物語においては、体に全くあっていないコートを着てアーサー王の宮廷にやってきるシーンが初登場。そのため、[[ケイ (アーサー王伝説)|ケイ]]卿から「'''ラ・コート・マル・タイユ'''」(だぶだぶのコートを着た男)とのあだ名を付けられる。[[グィネヴィア]]王妃を襲ってきた[[ライオン]]を、たった一人で撃退したことから騎士に任命される。
 
== 概要 ==
ブルーノは、『散文のトリスタン』や『アーサー王の死』などに断片的な活躍が描かれている。彼の物語は、典型的に「[[ガングラン#フェア・アンノウン物語群|フェア・アンノウンの物語]]」であり、特にボーメン(美しい手)こと[[ガレス]]卿との物語にかなりの部分が共通している。
 
『[[アーサー王物語においての死]]』では、体に全くあっていないコートを着てアーサー王の宮廷にやってきるシーンが初登場。そのため、[[ケイ (アーサー王伝説)|ケイ]]卿から「'''ラ・コート・マル・タイユ'''」(だぶだぶのコートを着た男)とのあだ名を付けられる。[[グィネヴィア]]王妃を襲ってきた[[ライオン]]を、たった一人で撃退したことから騎士に任命される。
 
== 黒い盾の冒険 ==
騎士に任命された日、マラディザンド(Maladisant、フランス語で、罵る者の意味)という乙女がアーサー王の宮廷に「'''黒い楯の冒険'''」に挑戦する騎士を求めてやって来た。これにたいし、ラ・コート・マル・タイユが名乗り出たのだが、乙女は「だぶだぶの、不恰好にコートを着た男」などという名前を名乗った若者に対し不満を覚え、口汚く罵倒する。
 
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こうして、冒険を終えたラ・コート・マル・タイユらはアーサー王の宮廷へ帰還。ラ・コート・マル・タイユは'''円卓の騎士'''に叙任されるとともに、ランスロット卿によりペンドラゴン城の主に任命される。さらに、マラディサンドと結婚も果たす。もともと、マサディサンドがラ・コート・マル・タイユを罵倒していたのは、歳若い彼に冒険を諦めさせ、命を守るためであったことが明かされたからである。これを聞いたランスロット卿により、乙女はマラディサンドを改め、ビアンペサント(Bienpensant、フランス語で、よく考えるの意味)とあだ名を改名した。
 
== その後 ==
[[トマス・マロリー|マロリー]]版によればこのあと、ラ・コート・マル・タイユは見事に父の敵討ちも達成したとのことであるが、マロリー版では詳しいことは語られていない。