「中公文庫」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
編集の要約なし
1行目:
'''中公文庫'''(ちゅうこうぶんこ)は、[[中央公論新社]]([[読売新聞グループ本社|読売新聞グループ]])が刊行している[[文庫]]判叢書シリーズである。
 
1973年6月、いわゆる第3次文庫ブームのなかで創刊された。先行した[[講談社文庫]]、やや遅れた[[文春文庫]]とあわせて、当時の文庫ブームを主導したということができる。
 
『日本の歴史』『世界の歴史』などの自社刊行のシリーズものや、[[三田村鳶魚]]の著作や矢田挿雲の『江戸から東京へ』などの、江戸時代の大衆文芸や庶民生活についての著作が充実していることが特徴である。さらに、ルポも多く、[[大庭柯公]]のロシア事情紹介や、[[徳川義親]]・[[阿部知二]]・[[原義郎西川一三]]他の戦前戦中の東南・中央アジア等の探訪記録など、貴重な作品もあった。また[[高橋是清]]・[[牧野伸顕]]・[[東郷茂徳]]・[[吉田茂]]他政治家・外交官の回想録にも力を入れていた。有名漫画家の漫画作品もコミック版で刊行された。
 
[[1993年]]まで(一部の例外を除き)品切れを出さず、解説目録が充実していたことも特筆される。以上のような、過去の作品を大切にする姿勢は、2006年末に『中公文庫解説総目録』(ISBN 978-4-12-204746-4)を刊行したことにもあらわれている。
 
==中公文庫BIBLIO==
中公文庫BIBLIO(ちゅうこうぶんこびぶりお)は、[[2001年]]6月に創刊した文庫。ソフトカバー。中公文庫の姉妹本。古今東西の最重要テキストを、ジャンルを限定して収録する。かつて中公文庫としての新装版刊行したものの再刊本も多い。
 
装丁の美しさは特筆に価する。本の半分以上を覆う大きな帯紙に書かれた、本文から引用した大きく短い文章が目を引く。
*[[20世紀]] - [[ダライ・ラマ14世]]や[[マルコムX]]や[[ヘンリー・フォード]]や[[大杉栄]]や[[郭沫若]]の自伝。[[アルベルト・シュペーア]]・[[重光葵]]や、新版の[[幣原喜重郎]]・[[岡田啓介]]・[[来栖三郎]]・[[斎藤隆夫]]・[[清瀬一郎]]等の回顧録。[[チェ・ゲバラ]]新訳や新版の[[細川護貞]]の戦中日記など。
*[[軍事学]] - 『[[孫子_(書物)|孫子]]』、『[[戦争論_(クラウゼヴィッツ)|戦争論]]』など。
*失われた世界-「[[マヤ文字]]を解く」「[[インカ帝国]]遠征記」「[[カルタゴ]]興亡史」など。