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'''預金保険'''('''よきんほけん''')とは[[金融機関]]が[[破綻]]した際に、その金融機関に預けている預金を保護する[[保険]]の一種である。預金者を保護するのみならず、[[取り付け騒ぎ]]を防ぐ等、金融システムをも保護するものであるため、[[政府]]に支援された機関によって運営されている事が多い。
#redirect[[ペイオフ (預金保護)]]
 
金融機関は付保預金に対して一定の率で運営機関に保険料を支払うことになる。金融機関が破綻したときは[[保険事故]]となり、その付保預金相当分が保険金として支出されることになる。支出の方法は一番本義に近いものとしては預金者に直接保険金支払を行う物で[[ペイオフ (預金保護)|ペイオフ]]と呼ばれる。しかしながら、金融機能の停止は社会的に影響が大きいので、多くの国では保険金の支払相当を援助して、健全な金融機関に吸収合併させ、保護される預金をその金融機関に移転させることが多い。なお、預金の保護には、支出の上限を設けるという理由の他に、高利で預金を集めて破綻するという[[モラル・ハザード]]を防ぐ意味で、金額の上限を設けられている。
 
==歴史==
[[中央銀行]]の設立が遅かった(1913年に[[連邦準備制度]]設立)[[アメリカ]]では、1829年[[ニューヨーク州]]で[[銀行券]]と預金を保護するために銀行に資本金を拠出させ州政府が運営する基金を設立した。その後多くの州で同様の制度が整備されたが、州単位であったことと全額保護を行っていたことにより[[世界恐慌]]の時に破綻してしまった。その後、現在のような形の預金保険制度として[[アメリカ]]で、1934年に[[連邦預金保険公社]]が設立された。特徴的なことは保険制度と位置付けた事、保護する上限を設けた事、金融機関の監督権限を持たせたこと、アメリカ全土で運営することによりリスクの分散を計ったことである。これが各国の預金保険の基本的な枠組となっている。
 
日本では、早くからアメリカの預金保護制度が紹介されていたものの、世界恐慌時に銀行の統制を強化する方向で預金者の保護をはかり、その後[[護送船団方式]]となったため長らく顧みられることは無かったが、戦後の復興が進み金融機関の体力差が出て来たこと、金融の自由化・国際化の観点から検討が始まり1971年(昭和46年)に[[預金保険機構]]が設立された。[[農業協同組合]]の貯金に関しては[[農水産業協同組合貯金保険機構]]が同様の業務を行っている。
 
なお、各国での預金保険機関の設立年代は
*アメリカ 1934年
*カナダ 1967年
*イギリス 1982年
*韓国 1996年
*ベトナム 1999年
であり、2002年に設立された国際預金保険協会加盟の預金保険機関は50カ国の51機関にのぼっている。
 
==関連項目==
*[[金融危機]]
*[[バッドバンク]]
 
==外部リンク==
*[http://www.iadi.org/ 国際預金保険協会]
*[http://www.dic.go.jp/kouen/yomoyama.pdf 預金保険よもやま話] 預金保険機構理事長 永田俊一著
 
[[Category:金融機関|よきんほけん]]
[[cs:Pojištění vkladů]]
[[da:Garantifonden for Indskydere og Investorer]]
[[de:Einlagensicherung]]
[[en:Deposit insurance]]
[[fi:Talletussuoja]]
[[fr:Fonds de garantie des dépôts]]
[[nl:Wet op het financieel toezicht]]
[[ru:Система страхования вкладов]]
[[sv:Insättningsgaranti]]
[[zh:存款保險]]