「マザーコンプレックス」の版間の差分

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Laser Beam (会話 | 投稿記録)
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日本では、「母親離れしていない」「自己決断力に欠ける」息子、と言う図式で捉えられマイナスイメージを伴い、[[侮蔑]]用語の一つとして用いられる事が多く、社会的評価が一方的に損なわれやすいレッテルの一つとなっている。日本でこういった捕らえ方をされる理由には、いくつかの考察がある。一つにはかねてより実母に偏重した優先順位を置く夫は、嫁姑関係でその家庭生活自体を脅かしかねないと女性(妻)側から危惧されることがある。だが、一方で母親が息子離れができずマザコン息子を生み出す要因の一つとなるという説も少なからず流布されている。父親が仕事ばかりで子育てに関与していないのが理由ではないかといわれているが、父親の不在は子供の自立にとってはマイナスというわけではなく<ref>『深層心理がわかる辞典』(南博 編著 日本実業出版社 1997年)より</ref>、俗説の域を出ない。
 
単に母親と二人で行動することがあったり、実家との連絡が密である(母親の携帯番号を登録している、履歴に母親との通信記録が残っている、など)だけであっても夫や恋人をマザコンと決め付け、孤独と不安に悩む女性の相談などが、新聞等の悩み相談などで見かけられる。ファッション雑誌などで、マザコン男性を見抜く「テクニック」としてそのような事例(実家との連絡をチェック、好きな芸能人のタイプから見極める、など)を挙げていることも、これに拍車をかけているとみられる。日本では、これらマザコン男性に対する嫌悪感は、[[1992年]]に極端に[[ステレオタイプ]]化したマザコン男性像を演出した[[テレビドラマ]]『[[ずっとあなたが好きだった]]』が大ヒットし視聴率が高かったことで、それ以降から顕著になったと言われる{{要出典}}。そのためマザコンの男性はまともな恋愛が不可能であるため、極端な場合は男性と認めないなどのといった偏見が広く蔓延している。しかし『[[マザー&ラヴァー]]』のようなマザコンを好意的に扱ったドラマなども放送され、かつてよりは偏見は軽減されている、という傾向もある。
 
現代では好ましいイメージをあまり持たれないマザコンではあるが、日本でも昔からそう思われていたわけではない。社会学的・人類学的に考察した場合に、古くのマザコン男性は、故郷の母親などに自分自身の立身出世や成長を見せようと努力する傾向があるとされ、社会的に成功した者の多くが少なからず(心理的に)マザコンであったとされる。[[豊臣秀吉]]など、出世したといわれる男性は、マザコンの傾向が知られていても、親孝行な息子として周囲から尊敬される場合もあった。