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'''マカナ'''(macana)は、[[マヤ]]や[[アステカ]]で使われていた、木の板に[[黒曜石]]の刃を挟んだ[[剣]]。'''マクアフィテル'''(maquahuitl)とも。またマヤやアステカ以外の中南米の先住民が用いた棍棒もマカナと呼ばれた。
 
[[ジャガーの戦士]]など選ばれた戦士にしか与えられることはなかった。長さは1.0~1.5m、幅は5~10cmで、鉄の剣ほど貫通力はなかったが、鋭く、相手を殺すこともできた。落とさないように[[紐]]がつけてあり、中には貝や宝石による象嵌や色の鮮やかな鳥の羽毛で飾られたマカナもあり、そうした物はより位の高い戦士が持った。
 
アステカの主要都市の一つだった[[テオティワカン]]には黒曜石が豊富に存在し、従ってマカナをはじめとする様々な刃物を生産することができたので、軍事力、生産力で周囲より勝っていた。古代中米文明の宗教では生贄の供養が必要不可欠であり、生贄確保の為に強大な軍事力と幾度もの遠征、衛星国・同盟国などの反乱や隣国との敵対関係が必要であり、この黒曜石とマカナの量産はアステカの栄華を維持していくには必須であったとされる。
 
マヤ地域以南の新大陸やカリブ海の島々の先住民が用いたマカナは全椰子製で黒曜石こそ使用していなかったが、刃物の様に鋭く削られて作られており、敵を殴打するだけでなく剣のように敵の身体を叩き切ることも可能だったという。棍棒であるため金属製の鎧でも十分に効果があった為、こうした先住民がいる地域を探検したヨーロッパ人は刺し子の鎧を着る事でこれに対抗した。
 
[[Category:アステカ|まかな]]