「菅原孝標女」の版間の差分

'''菅原孝標女'''（すがわら の たかすえ の むすめ、[[寛弘]]5年（[[1008年]]） - [[康平]]2年（[[1059年]]）以降？）は、[[平安時代]]の[[貴族]]の[[女性]]。本名は伝わっていない。

彼女は[[寛弘]]5年（1008（[[1008年]]）に生れた。[[寛仁]]4年（1020（[[1020年]]）、父の[[上総国|上総介]]の任期が果てたので一家で上京し、三ヶ月ほどの旅程を経てようやく京へと入った。この頃彼女は13歳で、更級日記はこの頃からはじまっている。当時、物語への熱がさめず、伯母から『[[源氏物語]]』50余帖をもらった時は、昼夜を問わず読み耽ったという。[[万寿]]元年（1024年）には姉が二女を残して亡くなり、なお物語に耽読した。しかし、この頃から「信心せよ」との啓示を夢に見るようになる。

[[祐子内親王]]（[[後朱雀天皇]]第三皇女）に仕え、[[長久]]元年（1040（[[1040年]]）頃、[[橘俊通]]と結婚。[[寛徳]]2年（[[1045年]]）に一子・[[橘仲俊|仲俊]]をもうけたが、俊通は[[康平]]元年（1058（[[1058年]]）に亡くなり、子も独立して彼女は孤独になった。このとき彼女の更級日記は終わりを告げた。