「レキシントン級巡洋戦艦」の版間の差分

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最初の設計は排水量34,300トン、35.6cm主砲10門と比較的軽度の装甲を備え、35ノットの速力を発揮するというものだったが、その後1919年までに[[第一次世界大戦]]の戦訓を取り入れて装甲の強化と主砲口径の40.6cmへの変更が行われ、そのため船型は大型化し、速力は若干低下した。ただしそれでも舷側装甲は178mmと薄弱であり、計画通り完成していれば、高速かつ重武装だが、装甲は初期の巡洋戦艦にわずかに勝っている程度の艦になっていたと思われる。
 
本級は40.6cm連装砲塔4基の強力な火力を備えていたが、その防御は[[巡洋艦]]の砲には対抗できても同程度の[[戦艦]]または[[巡洋戦艦]]と交戦するにはまったく不十分なものだった。その設計思想は[[イギリス]]の[[グローリアス級航空母艦|カレイジャス級大型軽巡洋艦]](いわゆるハッシュ・ハッシュ・クルーザー)に近く、第一次世界大戦の戦訓を取り入れたイギリスの[[フッド (巡洋戦艦)|フッド級]]や[[大日本帝国|日本]]の[[天城型巡洋戦艦|天城型]]のような重装甲巡洋戦艦の考え方とは異なるものであった。
 
レキシントン級で特異なのはその推進機関である。当初計画では、35ノットという高速を得るためのボイラーは実に24基もあり、12基を防御甲板の下、12基を防御甲板の上に置いて煙突は7本になる予定だった。その後、技術の進歩によって缶数は徐々に減少し、最終的には全16基を防御甲板下に置いて煙突は2本、という常識的な姿に落ち着いた。この大出力の機関は大きな余裕を持っており、高速・有用な航空母艦に転用するには極めて適していた。