「メビウス関数」の版間の差分

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個数を数える話は脱線だったと考え、某記事へ移設されなかった部分を 2004年10月1日 (金) 18:35 時点での説明の意図へ立ち返って復帰してみる
30行目:
0 & (n \ne 1)
\end{cases}</math>
これは ''n'' = 1 のときは自明である。''n'' が 1 より大きい場合について、平方因子をもつ因数 ''d'' については &mu;(''d'') = 0 であるから、''n'' が無平方数である場合を見ておけばよい。''n'' は ''k'' 個の素数の積であるとする。''n'' の約数は、その素因数をいくつか掛け合わせたものになるが、偶数個(0 を含む)の素因数からなる約数 ''d'' に対しては &mu;(''d'') = 1 であり、奇数個の素因数からなる約数 ''d'' に対しては &mu;(''d'') = -&minus;1 となるから、因子の[[組合せ]]の数を考慮すれば
:<math>
\sum_{d|n} \mu (d) = {}_k{\rm C}_0 -{}_k{\rm C}_1 + {}_k{\rm C}_2 -{}_k{\rm C}_3 +
75行目:
:<math>\sum_{n=1}^\infty \frac{\mu(n)}{n^s} = \frac{1}{\zeta(s)}</math>
 
== エラトステネスの篩 ==
既に知っている素数で割れる自然数を数表から篩い落とすことで新たな素数を順次決定していく操作は'''[[エラトステネスの篩]]'''として知られている。ゆえに、知っている素数で割れない自然数全体の集合を指定する方法が与えられることと、このエラトステネスの篩にかけることとは等価である。
 
集合を指定する方法の一つは、その[[指示函数]]を与えることである。いま、''p''<sub>1</sub> から ''p''<sub>''k''</sub> が素数として決定されたものとし、そのような素数全部の積を ''P'' とする。また、自然数 ''n'' と ''P'' との[[最大公約数]]を (''n'', ''P'') と表せば、''n'' が決定済みの素数で割れることと、(''n'', ''P'') &gt; 1 となることとは同値である。このとき、十分大きな自然数 ''N'' を考え、''N'' 以下の自然数 ''n'' のうち、決定済みの素数 ''p''<sub>1</sub>, ..., ''p''<sub>''k''</sub> で割れない自然数全体の集合を ''E'' とおくと、基本公式によって ''E'' の指示函数 &chi;<sub>''E''</sub> は
:<math>\chi_E(n) = \sum_{d\mid(n,P)}\mu(d)</math>
で与えられることがわかるから、これをエラトステネスの篩のメビウス函数を用いた表現と考えることができる(手続きとしては、&chi;<sub>''E''</sub>(''n'') を計算することは知っている素数で順番に割っていくことに他ならないから、単に表現の仕方を変えただけである)。特に、&chi;<sub>''E''</sub>(''n'') = 1 を満たす最小の ''n'' を ''p''<sub>''k''+1</sub> とすればこれは新しい素数であり、再び同様の手続きにしたがって次々に素数を決定することができる。
 
== &mu;(''n'') ==