「ビッカース ウェリントン」の版間の差分

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本機の開発は、イギリス空軍から出された新型爆撃機の仕様に従って[[1932年]]9月から開始された。原型機は[[1936年]]6月に初飛行しその年の航空ショーで最新鋭機として紹介されたが、翌年墜落事故を起こして失われた。しかし空軍は、この機体の生産型を180機発注し、量産1号機MK.1は[[1937年]]12月に初飛行した。
 
ウェリントンは、角張った胴体を持つ双発機で、胴体、翼等の主要部分はヴィッカース社独特の大圏構造で作られていた。これは、金属製の細い素材を籠状に編み、その上から羽布を張った構造で、頑丈かつ軽量で多少の敵からの攻撃でも大きな破壊から免れることが出来るという利点があった。反面、製造工程が複雑になることや、密性に劣るため高高度での活動には不向きである等の欠点もあった。最初の量産型は、機首と機尾に動力式の連装式の銃座を持ち、爆弾は腹部の爆弾倉に2000kg搭載できた。エンジンは、初期の型では1000hpの[[ブリストル ペガサス]]だったが、その後[[ロールス・ロイス マーリン]]10や[[ブリストル ハーキュリーズ]]3に強化されている。
 
[[1938年]]から部隊配属が開始され、[[第二次世界大戦]]開戦時には6個の飛行隊に配備されていた。[[1939年]]9月にブルンスビュッテル(Brunsbüttel)に爆撃を行ったのが本機の初陣で、その後暫くは昼間爆撃に用いられた。しかし、同年12月の作戦において作戦参加機の半分以上を喪失もしくは大破させられるという損害を被ったことをきっかけにして、本機は夜間爆撃任務に回されることになった。