「グラム染色」の版間の差分

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[[画像:Bacterial_cell_wall.png|thumb|300px|right|真正細菌の細胞壁]]
グラム染色性の違いは、細菌の細胞壁の構造による。
グラム陽性菌の細胞壁が、一層の厚い[[ペプチドグリカン]]層から構成されているのに対し、グラム陰性菌では、何層かの薄いペプチドグリカン層の外側を、[[外膜LPS]]と呼ばれる(リポポリサッカライド [[脂質リポ多糖]]二重膜類)さらにう形となっている。このため、グラム陰性菌の細胞壁は脂質の含有量が高く、ペプチドグリカンの量が少ない。アルコールなどで処理すると、グラム陰性菌の外膜は容易に壊れ、また内部のペプチドグリカン層が薄いために、細胞質内部の不溶化した色素が容易に漏出して脱色される。グラム陽性菌ではこの漏出が少なく、脱色されないまま色素が残る。
 
なお、元から細胞壁を持たない[[マイコプラズマ]]や[[ファイトプラズマ]]はグラム陰性である。また、抗酸菌はグラム不定性を示すが、これは抗酸菌の細胞壁に[[ミコール酸]]と呼ばれる[[ろうそく|ロウ]]性の脂質が多く含まれているため、水溶性色素の浸透が悪いためである。また、[[芽胞]]を作る菌では、芽胞の部分は染色されず透明に見える。