「バリスタ (兵器)」の版間の差分

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'''バリスタ''' (ballista) は[[古代]]から[[中世]]の[[ヨーロッパ]]で使われた[[兵器]]で、据え置き式の大型[[弩]]砲である。[[てこ]]を用いて[[弦]]を引き絞り、[[石]]や金属の弾、極太の[[矢]](あるいは矢羽のついた[[槍]])、複数の小型の矢、[[火炎瓶]]などを打ち出した。矢弾を弾き出す動力は弓が主だったが、複数の弓を並べたり、捻った動物性繊維の太縄や金属製のばねを用いるなどの改良を加えられた物もあった。
 
[[白兵戦]]の支援および[[攻城戦]]、それからの防衛に使われた。また軍船に搭載することも行われあった。
 
[[ディアドコイ戦争]]の一つでマケドニアが行ったロードス包囲戦では巨大な[[攻城塔]]に中に様々な種類のバリスタや[[カタパルト]]を何段にも装備した'''ヘレポリス''' (Helepolis) と呼ばれる巨大な兵器が使用された。またロードス側も連発式のバリスタでヘレポリスに対して絶え間なく射撃を浴びせた。結果的に包囲戦は失敗に終わり、そうして破壊されたヘレポリスの残骸マケドニア兵が置いていった甲冑を材料にし、この戦争での勝利を記念して[[世界の七不思議]]の一つである[[ロードスの巨像]]が作られた。
 
[[第二次ポエニ戦争]]では、小型化して携帯できるようにした[[狙撃]]用武器である'''スコルピウス''' (scorpius) ('''スコーピオン''' (scorpion))が使われた。
 
ローマの崩壊期から中世にかけて姿を消しており、一説には中世初頭における戦禍拡大を嘆いたローマ教皇による使用禁止令に起因しているとも言われている。
 
 
[[東ローマ帝国]]などでは[[騎馬砲兵]]の要領で馬にバリスタとそれを乗せた台車を引かせる騎馬弩兵とでも言う運用もされた。