「デ・ハビランド ベノム」の版間の差分

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[[画像ファイル:De Haviland Venom MG 1311.jpg|thumb|300px250px|デハビランド DH.112 ベノム]]
'''デハビランド ベノム(''ヴェノム''とも)''' (''de Havilland DH.112 Venom'') とは[[イギリス]]の[[航空機]]メーカー、[[デ・ハビランド・エアクラフト|デ・ハビランド]]社で開発され世界各国で使用された[[戦闘機|ジェット戦闘機]]である。<br>ベノム (Venom) とは、毒液もしくは悪意といった意味があり、'''ヴェノム'''とも表記する。
”Venom”とは「毒液」もしくは「悪意」の意味である。
 
== 開発と特徴 ==
[[Imageファイル:Swiss Air Force De Havilland DH-112 Mk 4 Venom being serviced.jpg|thumb|right|250pxleft|スイス空軍型ベノムMk.IV。退役後博物館に展示される機体]]
ベノムはデヴィラン社の前作、[[デハビランド バンパイア]]の戦闘爆撃機型の性能向上型として開発が開始された機体で、当初は'''バンパイア FB.8'''と呼ばれていた。しかし、機体各部を再設計、改良し変更点が多くなったため、開発途中から'''ベノム'''と改名された。バンパイアの双ブーム形式の胴体を継承しつつ、性能向上のため[[ジェットエンジン|エンジン]]を[[ロールス・ロイス]] [[ロールス・ロイス ゴブリン|ゴブリンエンジン]]からより強力なロールス・ロイス [[ロールス・ロイス ゴースト|ゴーストエンジン]]に換装し、[[翼平面形|主翼]]はバンパイアが純然たる直線翼であったのに対し、ベノムは前縁になだらかな後退(後退角は17度)のかかった主翼となった。また翼端には[[増槽]]を搭載し、航続距離の延長を図った。
 
試作機は[[1949年]]9月2日に初飛行しバンパイアに比し100 km/h以上の速度向上を示したためイギリス[[空軍]]に採用され、[[1952年]]から部隊配備が開始された。運動性と上昇性能に優れ、機体強度も高かったため、バンパイアに代わる戦闘爆撃機として使用された。あくまでも本格的な後退翼機が就役するまでの繋ぎとしての性格の機体だったが、後継となる[[ホーカー ハンター]]の就役が遅れたため、イギリス空軍では[[1962年]]まで本機を使用した。<br>
 
[[1950年]]、フランスによってアメリカの[[F-84 (戦闘機)]]|F-84 サンダージェット]]と併せて[[NATO]]標準戦闘機とする案が提唱され、イギリスの主導の下イギリス、フランス、イタリアの各国で2000機以上を生産する計画が建てられた。しかし、第2次世界大戦終結後間もないイギリスにはそれだけの生産計画を主導する工業力がなく、計画は実行の目処が立たなかったために実現せずに終わった。
 
NATO標準戦闘機計画は頓挫したものの、イギリス空軍以外にも、バンパイアを使用していた各国に後継機として採用され、各型計1,100機以上が生産された。この他スイスでは、2つの型がライセンス生産された。
 
== シーベノム ==
[[Imageファイル:De-Havilland Sea Venom WZ-931 left front.JPG|thumb|right|250px|デハビランド シーベノム]]
[[イギリス海軍]]では艦上戦闘爆撃機としてはベノムを採用しなかったが、[[艦載機|艦上全天候戦闘機]]型を'''シーベノム''' ('''Sea Venom''') として採用した。この機体はベノム NF.2を基に開発が進められた。機首には大型[[レーダー]]を搭載し、レーダー操作員を搭乗させるため並列複座[[操縦席|コックピット]]を採用していた。また空母上での運用のため、主翼の動力折りたたみ機構や着艦フックが採用され、機体構造が強化されていた。[[1951年]]9月からテストが開始され、[[1954年]]3月から部隊配備が行われた。[[1961年]]まで部隊で使用され、各型合計259機が生産された。この他[[フランス]]のシュド・エスト社でライセンス生産されている。
 
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