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[[1994年]]、「熱狂! GS図鑑」に自主製作盤などの新たに発掘・判明した分を増補した形で、「長年の研究の成果」として『'''日本ロック紀GS編'''』を[[シンコーミュージック・エンタテイメント|シンコー・ミュージック]]より上梓。ここに至るまでにはグループ・サウンズをめぐる状況も大きく変わり、「世界には通用しない」とされたGSの楽曲が海外で海賊盤ながらも発売されたり、海外由来ながらもGSの楽曲との類似点が多い「[[ガレージロック]]」が知られるようになったことから、黒澤本人も「GSは日本独自の音楽形態」という視点をさらに広げ「GS的なものほど海外で受ける事を知ったので『世界に通用するGS』というものを積極的に探すことにした」といった主張を始めている。
 
2000年代に入ってからは、レコードテイクのとして発売された音源のCD化殆ど出尽くほぼ完了したこともあり、レコーディングされながら未発表となっていた作品や、グループ・サウンズが出演した映画からの用に録音された所謂「別テイク音源」の発掘に積極的に取り組んでいた。
 
2007年4月19日、肺炎により急逝。享年52。
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その全盛期当時、GSの定義は特に明確ではなく、曖昧であった。楽器を演奏しながら唄うグループを全てひっくるめて、[[ムード歌謡]]コーラスのグループ<!-- 例)1967年11月10日付け「名古屋タイムズ」の記事『黒澤明とロス・プリモスが来社』で「クラウン・レコード専属のグループサウンズ」と紹介 -->や果ては海外の[[ロックバンド]]<!-- 例)「週刊平凡」1967年7月11日号『10月に東京で!! ザ・タイガースが「イギリスのGサウンズ」ビー・ジーズと夢の共演』 -->に至るまで「グループ・サウンズ」と称した事例もあった。さらには楽器を持たないコーラスグループでさえもGSに分類されたケースもある<!-- 例)[[フォーリーブス]] -->。
 
そこで黒澤は自著において、基本的なGSの「定義」を、[[ビートルズ]]など欧米で流行した音楽に影響を受けた形の「ボーカル・アンド・インストゥルメンタルグループ」としていた。また、GSの「起源」を、[[ジャッキー吉川とブルーコメッツ]](「[[青い瞳]]」)や[[ザ・スパイダース]](「ノー・ノー・ボーイ」)がそれぞれ[[ポップス]]に傾倒したオリジナル作品を[[洋楽]]レーベルから発表した、[[1966年]]初頭の時点と位置付け、さらにその「終期」を、[[フォークソング#日本のフォーク|フォークソング]]や[[ニュー・ロック]]などの次のムーブメントに取って代わられ、GSという形態が殆ど見られなくなった[[1970年]]としていた。これより時期的には、1966年から[[1969年]]までにデビューしたグループを紹介していた(厳密には1966年以前にデビューしたグループもいくつか含まれるが、そうしたグループについては、1966年以前に発表したレコードの紹介を基本的に割愛していた)。
 
具体的には、「熱狂! GS図鑑」では『'''ボーカルと演奏が同じ比重でメンバー自身によって行われる音楽'''』<!-- 『(ブルーコメッツの「青い瞳」、スパイダースの「ノー・ノー・ボーイ」は)エレキバンドとしては画期的な歌入りのレコードであり、メンバーによる作曲で、しかも既成の邦楽のレーベルではなく、れっきとした洋楽のレーベルから発売されたものであった。この(レコードが出た19)66年2・3月という時点を日本におけるボーカル&インストゥルメンタルグループ、すなわちグループサウンズ成立の起源とみなしてさしつかえないだろう』 -->、また「日本ロック紀GS編」においては『'''1966年から(19)69年にかけて日本に登場してきた、ロック/ポップをレパートリーとする、電気楽器主体の小編成(概ね4~6人)の演奏歌唱集団'''』と、GSの「定義」を紹介している。
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== 参考資料 ==
* 黒澤進 『熱狂! GS図鑑』 [[徳間書店]]、1986年1月初版発行、ISBN 4-19-553204-34195532043
* 黒澤進 『日本ロック紀GS編』 [[シンコーミュージック・エンタテイメント|シンコー・ミュージック]]、1994年10月初版発行、ISBN 4-401-61377-54401613775
 
== それ以外の主な著書 ==
* 『日本ロック紀GS編コンプリート』 シンコー・ミュージック、2007年9月初版発行、ISBN 4401631501
:『日本ロック紀GS編』の増補版。GSディスコグラフィーをオールカラーで掲載。
* 『Hotwax責任編集 黒沢進著作集 Susumu kurosawa Works vol.1』 シンコー・ミュージック、2007年12月初版発行、ISBN 4401751183
:生前に残した連載、コラムなどの文章、著作をまとめたもの。
* 『Hotwax 責任編集 日本の60年代ロックのすべて COMPLETE Susumu Kurosawa Works vol.2 ロカビリー登場からGS革命まで』 シンコー・ミュージック、2008年2月初版発行、ISBN 4401751191
:『資料 日本ポピュラー史研究』を単行本として加筆のうえ一本化したもの。ロカビリー、GSの関係者やOBに行なったインタビューも可能な限り収録。
 
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