「遠隔測定法」の版間の差分

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'''遠隔測定法'''(えんかくそくていほう)は、観測対象から離れた地点から様々な観測を行い、そのデータを取得する技術である。観測地点に常駐することが物理的・経済的あるいは安全上困難な場合や、観測対象が移動する場合に使用される。'''テレメトリ(telemetry)'''あるいは'''テレメタリング(telemetering)'''ということもある。
装置そのものは、テレメータ(telemeter)と呼ばれる。
 
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を設置する。伝送方法としては、対象が移動する場合には[[無線通信]]が主要な通信手段で、場合によって[[光通信]]技術も使用される。対象が固定されている場合にも無線伝送が使用されるほか、[[電線]]や[[光ケーブル]]による[[有線通信]]も低コストあるいは伝送帯域が広いことから用いられる。伝送されるデータは、今日ではほぼ[[デジタル|デジタルデータ]]であり、伝送中の劣化や喪失に備えている。
 
テレメトリ/テレメータと併用して、手元から遠方の機器を操作するための手法を[[遠隔制御]]あるいは[[遠隔操作]]([[リモコン]]、[[テレコマンド]])という。[[宇宙開発]]分野では人工衛星・宇宙船の位置把握を含めた管制機能をテレメトリ・トラッキング・コマンド(TT&C)という。
 
遠隔測定技術を用いてデータを取得することは[[リモートセンシング]]の重要な技術要素である。
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[[原子力発電所]]において[[原子炉]]の[[格納容器]]内など、動作状態の監視が常時必要だが人体に有害な[[放射線]]が存在する環境下では、継続的なデータ取得を行うために遠方からの観測が不可欠である.
===野生動物研究===
野生動物の保護、生態研究、害獣駆除などの目的で動物の個体に[[グローバル・ポジショニング・システム|GPS受信機]]を組み込んだテレメトリ送信機を装着し、位置などを観測することが行われている。絶滅の危機に瀕した動物の生態研究や渡り鳥の移動に対する適用例などがある。
===自然災害対策===
[[雨量]]・[[河川]]・[[落雷]]・[[地すべり]]・[[火山]]の[[噴火]]などを常時あるいは危険な状況下で継続的に観測するため観測機器を関係機関が設置している。よく知られた適用例としては[[アメダス]]など。
===生体情報===
病院では、入院中の患者に対し常時モニタリングが必要な場合、無線テレメトリー方式の[[生体情報モニタ]]により、[[心電図]][[脈拍]][[血圧]][[体温]]・[[パルスオキシメトリー]]などのデータを医師・看護師が待機する場所まで送り、非常時の即応体制をとっている。
 
===課金情報の取得===