「阪東壽三郎 (3代目)」の版間の差分

三代目'''三代目 阪東壽三郎'''（さんだいめ　ばんどう じゅうざさぶろう、新字体：'''寿三郎'''、[[1886年]]（明治19年）[[12月10日]] - [[1954年]]（昭和29年）[[9月24日]]）は、[[大阪]]の[[歌舞伎]]役者。[[屋号]]は[[豐田屋]]。[[俳名]]に菊翠。本名は'''阪東 与三郎'''（ばんどう じゅさぶろう、俳名菊翠、屋号豊田屋新字体：'''与三郎'''）。

[[阪東壽三郎 (2代目)|二代目阪東寿三郎]]の長男として大阪に生まれる。[[1891年]]（明治24年）4 (1891) 4月大阪[[角座]]で初舞台。坂東長次郎と名乗る。[[1912年]]（大正元年）11 (1912) 11月大阪[[浪花座]]の『桜櫻吹雪』で三代目[[阪東壽三郎]]を襲名。その後一時東京で[[市川左團次 (2代目)|二代目市川左團次]]一座に加わる。帰阪後、[[1929年]]（の昭和4年） (1929) 、[[新劇|新劇運動]]に加わり、[[石川薫]]、[[小堀誠]]、[[水谷八重子 (初代)|初代水谷八重子]]、[[市川紅梅|初代市川紅梅]]らと『[[第一劇場]]』を立ち上げるなど新しい試みを行った。戦後は[[市川壽海 (3代目)|三代目市川壽海]]とともに『双壽時代』を築き、文字通りリーダーと呼ばれる一時代を成して、[[實川延若 (2代目)|二代目實川延若]]死後の[[関西歌舞伎]]を支えた。[[1954年]]（昭和29年）5 (1954) 5月芸術院賞を受賞し。同年6月の[[歌舞伎座]]『楼[[山門]]』の五右衛門を最後の舞台として没した死去。

関西の歌舞伎役者にしては珍しくあっさりとした芸風であった。『西の左團次』と呼ばれていたほど、新歌舞伎を演じ『大石最後の一日』の[[大石内蔵助|大石内蔵之助]]や『[[番町皿屋敷]]』の青山播磨、『[[鳥辺山心中]]』の菊地半九郎など左團次物に本領を発揮した。[[丸本物]]になると逆に冴えなかったが、それでも晩年における『心中宵庚申』の半兵衛や『桂川』の長右衛門、『[[沼津]]』の重兵衛、『弁慶上使』の弁慶などはが当り役とされた。

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