「生物化学的酸素要求量」の版間の差分

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また、硝化性微生物の活動(窒素性物質の酸素消費)を抑制するBODatuなどもあり、これによる測定値、測定対象を窒素性BOD(N-BOD)、BODからN-BODを減算したものを炭素性BOD(C-BOD)とすることも見られる。
 
=== 対象物質 ===
BOD<sub>5</sub>として測定される物質は、次のように大別できる。
 
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* [[アンモニア]]:試料中に硝化菌が多い場合、[[硝化]]作用を受けて亜硝酸や硝酸へ酸化される過程で酸素が消費される
 
=== 測定方法 ===
BODは特定の物質を測定するのではなく、ある条件下での試験の結果であるため、一定の操作手順を踏まえないと測定誤差を生じる恐れが高い。
 
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このほか、生物分解可能な有機物の大半の測定や、物質の生分解性評価を目的とする長期間(10、14、20日間)BODや、[[生物分解]]可能な物質を全量を測定するための代替指標として100日間BODの測定が行われている。
 
== 基準 ==
環境基準と排水基準が設定されているほか、それを踏まえた各種の基準が存在する。
 
* 環境基準:河川の[[水質汚濁]]に係る[[環境基準]]項目となっており、生活環境の保全に係る項目として、河川における基準が、その河川の利用形態等を考慮した類型(自然環境の保全を要する水域に適用される最も厳しいAA類型から大都市の河口付近のE類型まで)ごとに定められている。
:各類型とBODの環境基準値の関係はAA類型が1mg/L以下、A類型が2mg/L以下、B類型が3mg/L以下、C類型が5mg/L以下、D類型が8mg/L以下、E類型が10mg/L以下である。通常の環境水では、酸素の溶解量は10mg/l程度であることから、最低限の環境基準として、酸素が無くならない10mg/lが採用されている
 
* 排水基準:事業場排水(海域及び湖沼以外への排出水)に対し、BODは160mg/L以下と定められている。
 
* その他:家庭や工場からの排水量に、そのBOD濃度をかけたものは'''BOD負荷量'''と呼ばれる。単位は質量または時間あたりの質量で表される。[[下水処理場]]など水処理施設を設計、運転する上で重要な指標となっている。
 
=== 対象水域 ===
BOD指標は海域と湖沼では用いられない。その理由としては、湖沼においては、河川より滞留時間が長く、長期のBODによる測定が必要なことから、行政的に用いられておらず、その代替指標としてCODが採用されている。
 
海域においては、塩化物イオンの影響から溶存酸素の測定が複雑化すること、水質汚濁が問題となりやすい内湾等の閉鎖性海域において、滞留時間の関係から短期BODでは環境状況を反映しにくいことから、これも行政的に採用されず、代替指標としてCODが採用されている。
 
== 関連項目 ==
* [[化学的酸素要求量]] (COD)
* [[全有機炭素]] (TOC)
* [[溶存酸素量]](DO)
* [[浮遊物質]](SS)
* [[生活排水]]
 
 
[[Category:水質汚染|BOD]]
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[[nl:Biologisch zuurstofverbruik]]
[[pl:Biochemiczne Zapotrzebowanie Tlenu]]
[[ru:Биохимическое потребление кислорода]]
[[sv:Biochemical Oxygen Demand]]
[[tr:BOI]]