「ダーウィンフィンチ類」の版間の差分

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|名称 = ダーウィンフィンチ類
|色 = pink
|画像=[[画像ファイル:Camarhynchus pallidus composite.jpg|250px]]
|画像キャプション = キツツキフィンチ
|界 = [[動物|動物界]] [[:w:Animal|Animalia]]
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== 生態 ==
食性は、完全に昆虫食の'''ムシクイフィンチ'''を除けば雑食である。
* 地上フィンチは植物食が中心で、花や地面に落ちた種子を拾って食べるが、'''コガラパゴスフィンチ'''は[[イグアナ]]の皮膚の古い角質層や寄生虫も食する。'''サボテンフィンチ'''は[[サボテン]]の実や葉を食べ、虫の代わりにサボテンの花粉を媒介する。
* 樹上フィンチのうち'''キツツキフィンチ'''や'''オオダーウィンフィンチ'''は昆虫を中心に食べる。キツツキフィンチは小枝を道具のように使い樹木の中に住む昆虫の幼虫を捕食する事で知られる。
* '''ハシボソガラパゴスフィンチ'''は「吸血フィンチ」としても知られる。ただし吸血するのは一部の島に生息するグループで、[[カツオドリ]]を視覚に入らぬように背後からつつき、流れ出た血液を飲んだり、卵をつついて食べる。血液を常食する唯一の鳥類と言われる。そのほかの吸血しないグループは主に植物の花や葉を食べている。
 
近年では観光客や住民の排出する生ゴミを食べるものが増え、生態の破壊が危惧されている。
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== 研究 ==
 
[[画像ファイル:Darwin's finches.jpeg|frame|『ビーグル号航海記』より<br/>1.オオガラパゴスフィンチ <br/>2.ガラパゴスフィンチ<br/>3.コダーウィンフィンチ<br/>4.ムシクイフィンチ]]
 
20世紀初めのデヴィット・ラックの研究により、それぞれの島に複数の種に[[分化]]したフィンチが生息しており、生息状況によって[[クチバシ]]を始め特徴、習性が異なることがわかった。古典的な分類を施したのもラックであった。その後、1960年代からは鳥類学者ロバート・ボウマンが、1970年代なかばから生物学者[[グラント夫妻|ピーターおよびローズマリー・グラント夫妻]]のチームにより詳細に観察研究され、現在でも厳しい[[自然選択]]にさらされていることなどが確認されている。
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近年の[[デオキシリボ核酸|DNA]]解析によれば、祖先種は[[アトリ科]]のTiaris属にもっとも近縁であったと見られる。ムシクイフィンチが最もはやく分かれた後、ハシブトダーウィンフィンチが分かれ、残りのグループが地上フィンチと樹上フィンチに分かれた。そのためハシブトダーウィンフィンチはPlatyspiza属として独立に扱われることもある。ココスフィンチは樹上フィンチから比較的早い時期にココ島に移住したと考えられる。
 
== ダーウィンフィンチ類のリスト ==
=== 古典的分類 ===
ラックによる古典的分類を示す。末尾にIUCNレッドリストの評価を記す。<br />
'''Geospiza'''
# ''Geospiza magnirostris'', [[w:Large Ground Finch|Large Ground Finch]], [[オオガラパゴスフィンチ]],{{IUCN|LC}}
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=== ミトコンドリアDNAによる分類 ===
ミトコンドリアDNAの[[シトクロム]]b領域等解析による分類 (Sato et al,1999)<br />
'''Certhidea'''
#''Certhidea olivacea'' ムシクイフィンチ
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'''樹上フィンチ類'''<br />
:'''Camarhynchus'''
:# ''Camarhynchus psittacula'' オオダーウィンフィンチ
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#''Pinaroloxias inornata'' ココスフィンチ
 
'''地上フィンチ類'''<br />
:'''Geospiza'''
:# ''Geospiza magnirostris'' オオガラパゴスフィンチ
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== 参考文献 ==
* 『フィンチの嘴―ガラパゴスで起きている種の変貌』 [[w:Jonathan Weiner|ジョナサン ワイナー]]著、樋口 広芳、黒沢 令子訳 早川書房 1995年
* 『ダーウィンフィンチ―進化の生態学』 [[w:David Lack|デイヴィッド・ラック]]著、 浦本 昌紀訳、樋口 広芳訳 思索社 1985年
* 『鳥学の世界へようこそ』デイヴィッド・ラック著、 蓮尾 純子訳 平河出版社 1991年
 
== 参考リンク ==
* [http://www.pnas.org/cgi/content/full/96/9/5101?maxtoshow=&HITS=10&hits=10&RESULTFORMAT=&author1=Sato&andorexactfulltext=and&searchid=1081449482400_6822&stored_search=&FIRSTINDEX=0&sortspec=relevance&volume=96&firstpage=5101&resourcetype=1 Phylogeny of Darwin's finches as revealed by mtDNA sequences] 佐藤秋枝らによるミトコンドリアDNAによる系統発生研究 PNAS([[米国科学アカデミー紀要]])、英語
 
== 関連項目 ==
* [[グラント夫妻]] (ダーウィンフィンチ類の種とされたものは実はすべて亜種にすぎず、全体として単一の種であることを明らかにした。)
 
{{DEFAULTSORT:たあういんふいんちるい}}
{{Commons|Category:Geospizinae}}
 
[[Category:フウキンチョウ科]]
[[Category:進化]]
 
{{Commons|Category:Geospizinae}}
 
[[bg:Галапагоски чинки]]
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[[pl:Zięby Darwina]]
[[sv:Darwinfinkar]]
[[uk:Зяблики Дарвіна]]
[[zh:達爾文雀]]