「過給機」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
PATMAN (会話 | 投稿記録)
2行目:
 
==解説==
容積型内燃機関の吸気は大気圧とピストンを降下させた時の差圧によって行われる。今日のレシプロエンジンでは吸気バルブはカムによって強制的に開かれるが初期のエンジンでは吸気バルブは差圧によって開かれ、バネの力で閉じられていた。大気圧との差圧以上の圧力で燃焼室に吸気を送り込むという発想は古くから存在し、航空機の発達の前に開発されていた。[[航空機]]の飛行時、[[高度]]が高くなるにつれて徐々に[[気圧]](空気[[密度]])も低くなり、海面上高度6000mでは約半分となる。このため、内燃機関が吸入できる空気([[酸素]])量も減少することになり、出力([[トルク]]、[[仕事率]])も低下することになる。そのため、何らかの方法高々度エンジン燃焼室内に強制的に気を押し込む仕組機の性能向上必要となった。そこで開発さ求められたのが過給機である。[[第二次世界大戦]]時には軍用機のエンジンには必須の装備となった。
 
現在では航空機では[[ジェットエンジン]]([[ターボプロップエンジン]]を含む)が中心であり、[[レシプロエンジン]]は軽飛行機が中心であるため採用例は少ない。その代わり、[[船舶]]、[[鉄道]]をはじめ、[[建設機械]]や[[発電機]]などの産業用エンジンに広く採用されている。[[自動車]]に採用されるものが一般的に知られるが、普及の度合いから見るとむしろ少数派である。