「プレビュー公演」の版間の差分

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欧米の舞台演劇には、舞台の完成度を高めるひとつの手法として、プレビューの制度が伝統的に存在する。これは各プロダクションが本演開幕日の前に、通常2〜3週間の期間を設けておこなうリハーサル的な試験公演で、この期間に[[舞台監督]]や音楽監督は観客の反応を見ながら[[演出]]の細部を調整してゆく。
 
また、[[トライアウト]]と言って、通常は本公演を行う劇場を使用して行われるプレビューより更に数ヶ月前に、地方都市等の劇場を使って行う験公演もある。
 
トライアウト並びにプレビュー公演期間中に変更されることの多いものは、演劇(プレイ)ではシーンのカットや差し替え、ミュージカルでは曲目のカットや差し替えである。場合によっては短い期間に大幅な[[脚本]]の書き換えや、役者や時には演出家が差し替えられることさえある。[[ブロードウェイ]]などでは、プレビュー期間中に満足のいくもののが得られなかった場合には、その期間を度々延長して完成度の高いものを追究することがある。
 
プレビューを経て本公演最終開幕初日(オープニング)を迎える。オープニング日には、新聞・雑誌・テレビ・ウェブサイトなどの[[批評家]]が多数招待され、ここでプロダクションは劇評という審判を待つことになる。通常、劇評は各プロダクション翌朝本公演開幕初日 (オープニング) を経て発表新聞等に掲載される。ここで絶賛されれば[[ロングラン公演]]、叩かれれば早期閉幕ということになる (実際ブロードウェイでは批評家に散々に叩かれて本演開幕の翌日には閉幕してしまったプロダクションが過去にいくつもある)。
 
一度開幕日 (オープニング) を迎えたプロダクションは、その後は基本的にその内容を変えない。したがってプレビュー期間中の最終調整が、作品の成功を大きく左右する重要なカギとなるのである。