「朝鮮語のローマ字表記法」の版間の差分

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ここでは韓国におけるローマ字の運用上の問題点を述べる。
 
[[文化観光部2000年式]]は現在、韓国国内の街路表示や駅名表示などに広く用いられている。しかしながら、企業名や人名などにおいては文化観光部2000年式や過去のローマ字表記法に基づかず、英語風表記をすることも多い。「申、辛、慎」(原語:{{lang|ko|신}} {{IPA|ɕin}})という姓は、本来ローマ字表記であれば「Sin」とつづるべきであるが、英語読みした時に原音で読まれることを期待して「Shin」とつづる場合があるのは、その一例である。また、企業名「[[サムスングループ|サムソン]]」(原語:{{lang|ko|삼성}} {{IPA|samsɔŋ}})も、本来ローマ字表記であれば「Samseong」とつづるべきであるが、これを英語風に「Samsung」としており、こちらの場合はその英語風表記が日本に輸入されて日本語ローマ字読みされた結果、原音と異なって「サムスン」と仮名書きされるという弊害ももたらしている。
 
このようにして、韓国の企業名・個人名などのローマ字表記は多くの場合、政府の定めたローマ字表記法に従わないつづりを採用している。政府もそのような表記を無理に改めるのが困難であると感じているらしく、文化観光部2000年式においても「人名、会社名、団体名などは、これまで使ってきた表記を用いることができる」という特例条項を設けて、現状を容認している。
 
だが、このような事情は時には混乱を引き起こすこともある。例えば、[[パスポート]]に記載される姓名のローマ字表記は、統一的な表記法がなく個々人によってまちまちである。仮に「[[氏|李]]」であれば、「Lee,Yi,Ri,Rhee,Yee」など多様である。従って、個々人の姓名のローマ字表記を知ろうとしたら、その本人に直接尋ねる以外に方法がないため、[[旅行会社|旅行社]]などにおける事務処理の際に不便をきたすことが少なくない。
 
== 関連項目 ==