「恒星船」の版間の差分

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現在、恒星間航行を可能にする宇宙船の動力となる高エネルギー源として、もっとも有望視されているのは[[反物質]]である。加速器によって生成した反粒子を十分に冷却した状態で反応させる事により、安定した反物質(反水素)が生成できる事は確認されており、これを安全に保存できるなら、将来的なエネルギー源(正しくはエネルギーを保有する方法)として利用できる可能性がある。ただし、現代の技術水準では1gの反物質を製造するには巨大加速器を100億年にわたって反物質の製造に専念させる必要がある。
 
[[ダイソン球]]と呼ばれる、恒星を巨大な人工構造物で覆って、恒星から発生するエネルギーを利用する超巨大な構造物のアイデアがあるが、これを利用して恒星の発するエネルギーをすべて反物質製造に費やせるなら、数年~数十年程度で恒星間航行に必要な動力が得られると云う計算がある。そこまで大掛かりな装置で無くとも、[[公転軌道]]上に直径750m程の大きな粒子加速器付きの人工惑星(形状としては、太陽に向いた巨大[[アサガオ]]のような物)を200個設置すれば、約20年程で快適(?)な恒星間航行が可能になるのに十分な反物質20トンが蓄えられるという。
 
現在の技術水準では、直径750mの人工惑星200個を太陽の公転軌道に乗せることも非常に難しいかもしれないが、月面の[[マスドライバー]]や惑星軌道上の工場衛星が現実的な未来の話として挙がっている以上、途方もない夢物語と云う水準の話ではない。100年後や200年後には、初期の恒星船が就航しているのかも知れない。