「シンクロナイズドスケーティング」の版間の差分

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==== 東京女子体育大学クラブ ====
現在の東京女子体育大学クラブの母体である東京女子体育大学フィギュア・スケート部は今から約40年前の1967年に発足した。1985年にアメリカの「Skating」という雑誌に掲載されていたプレシジョン競技の記事に大森監督が感銘を受け、アメリカよりルールブックを取り寄せ翻訳し、シンクロ・スケートのチームを結成した。発足の翌々年の1987年には第3回レイクプラシッド国際プレシジョン・スケーティング競技大会(アメリカ)に出場し、特別賞を受賞している。1987年以降、2000年に世界選手権が開催されるまでワールド・チャレンジ・カップも含め多くの国際試合に出場している。
 
1991年には岩手県のサンピア金ヶ崎のスケートリンク会場で国内初の試合が開催され、1994年には第1回全日本プレシジョン選手権大会が東伏見で開催されている。2005年に開催された第12回全日本選手権まで連覇を果たし、2000年から行われてきた世界選手権には7回連続で出場し、日本におけるシンクロ・スケート界をリードしてきた。
 
試合だけに関わらず、国内国外で数多くの実演やエキシビションをこなしてきた。近年では、毎年10から20の実演に出演している。過去においては、1989年から1998年まで毎年クラブでオリジナルの発表会を行い、小道具を用いた演技や照明に工夫を凝らしエンターテイメント性に溢れた演出をするなど、シンクロ普及にも努めてきた。
 
発足当初は、大学生になってからスケートを始めた60名近い部員を抱え、あちらこちらのリンクを転々としながらの練習であったが、昭島の昭和の森スケートリンクが始まってからはそこを拠点として活動するようになった。プレシジョンはスケート初心者が取り組んでも十分楽しめ、また挑戦することのできる競技であり、東京女子体育大学の学生だけでチームを2つ結成できるほどであった。
 
1995年あたりから、シングルの高い級を所持する選手が増え始めるようになる。順位を狙うにはそれなりのスケーティング・スキルを要求される時代となり、進学先を東女体にする所持級の高い高校生たちを2年生ぐらいからチームに参加させている。インターハイなどに監督が出向いて直接勧誘を行い、また勧誘のためのダイレクトメールを春先に高校生に送付するなど、高い技術とシンクロへの適性を持った選手をチームに引き入れる活動をしている。
 
また、オープン・スクールという一般向けシンクロ教室を開始したのもこの頃である。小学校低学年の将来シニアのチームで活躍したいと思っている子供たちから、趣味として楽しみたい大人まで幅広く受け入れ、スケートの基礎から教えてセカンド・チーム「Wheel of Ice」を結成していた。発表会に出演したり、大会に出場したりと経験を積ませ、ここでうまくなった選手がシニアのチームに入っていくという流れができていた。
 
1999年、シンクロナイズド・スケーティングと名称変更されるのに伴い、チーム名が東京女子体育大学シンクロナイズド競技スケート部と変更され、更にシンクロ・スケート競技は技術が高度化していった。所持級が5、6級である選手が増え、チーム平均が4、5級程度にあがってきた。
2000年になる頃には他大学の学生をもチームに引き入れるようになり、チーム名も東京女子体育大学クラブと改名されることになった。技術の高度化により、初心者がチームのメンバーに入る可能性はほとんど閉ざされるようになり、部員集めに苦労するようになる。
 
2007年現在に至るまで、勧誘するものの選手が十分には集まらない状況を打破してはいない。チーム運営が縮小均衡していることは否めない。しかし、チームの平均級は確実にあがっており、現在5.2級である。7級所持者が6名所属している。世界を狙うというスタンツは今も変わってはいない。
監督やマネージャーといったスタッフは、代々ボランティア体制で成り立ってきており、卒業生や知り合いの方々の好意に助けられる形で東京女子体育大学クラブは運営されてきた。現在コーチ不在の中、選手たちがプロモーション活動も含めチームを運営している。
 
==== 神宮外苑スケートリンク シンクロクラブチーム 「神宮IceMessengers」====
東京女子体育大学クラブが所持級の高い選手を集めるようになり、プレシジョン時代の選手たちが1995年頃に分派して結成されたのが神宮のチームである。かつて東京女子体育大学チームのコーチをしていた志尾佳津子コーチが神宮のチームのコーチをしている。
 
結成当時に小学校低学年の選手たちを集め、ジュベナイルクラスのチームを結成している。このとき集めたメンバーが今もチームに所属しており、まとまりのあるチームとなっている。
2005年4月から大人向けのクラスを開講しており、発表会などに出演している。
 
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*[http://ameblo.jp/team-yuiko Team GRACEブログ]
 
== 参考文献 ==
 
*荻田美環「トリプルミッションに基づくシンクロナイズドスケーティング競技の振興に関する研究」修士論文、早稲田大学スポーツ科学研究科2007年。
 
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