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[[Image:Bellerophon und Pegasus Relief MK1888.png|right|180px|thumb|ベレロポンと[[ペガソス]]]]
'''ベレロポーン'''('''Bellerophon''', [[ギリシア語|希]]:Βελλεροφῶν)は[[ギリシア神話]]に登場する[[コリントス]]の英雄。天馬[[ペーガソス]]に乗って[[キマイラ]]を退治したことで知られる。正しくは'''ベレロポンテース'''('''Bellerophontes''', 希:Βελλεροφόντης)。[[長母音]]を省略して'''ベレロポン'''、'''ベレロポンテス'''とも表記される。[[英語]]読みは[[ベレロフォン]]。
ベレロポーンは本名ではなく、もとはヒッポノオスといった。ヒッポノオスはコリントス王[[グラウコス]]の子で、[[シーシュポス]]の孫にあたる。しかし本当の父親は[[ポセイドーン]]だったとされる。[[リュキア]]王[[イオバテース]]の娘ピロノエーとの間にイーサンドロス、ヒッポロコス、[[ラーオダメイア]]をもうけた。
== 神話 ==
===ベレロス殺し===
ヒッポノオスはあるとき誤って兄弟のベレロスを殺してしまったことから、ベレロポーン(ベレロスを殺した者)と呼ばれるようになった。ベレロポーンは[[ティーリュンス]]の王[[プロイトス]]のもとに身を寄せ、王によって罪の清めを受けた。このとき、プロイトスの妃[[ステネボイア]](アンテイアともいう)がベレロポンを誘惑したが、ベレロポーンが相手にしなかったことから妃の恨みを買うことになった。妃はベレロポーンに言い寄られ、犯されそうになったと王に告げ口した。プロイトスはベレロポーンに手紙を持たせてリュキア王イオバテースのもとに送った。
===キマイラ退治===
プロイトスの手紙には、ベレロポーン殺害の依頼が書かれていた。イオバテースは、依頼を体よく果たそうと、ベレロポーンにキマイラ退治を頼んだ。キマイラは頭がライオン、胴が山羊、尾が蛇、口から火を吐く怪獣であった。途方に暮れたベレロポーンだったが、女神[[アテーナー]]の助けを得て、ペイレーネーの泉で水を飲んでいたペーガソスを捕らえ、これを慣らすことに成功した。ペーガソスに乗ったベレロポーンは、空中からキマイラの口に鉛を突き入れてこれを殺した。さらにベレロポーンは命じられたソリュモイ人、[[アマゾーン]]の討伐をやりとげ、イオバテースの命で待ち伏せていたリュキア兵をすべて殺して帰還した。ベレロポーンの功業に驚嘆したイオバテースは事情を明かして詫び、ベレロポーンを自分の娘の婿に迎えた。
===破滅===
その後、ベレロポーンは次第に増長し、ペーガソスに乗って天に昇ろうとしたため、[[ゼウス]]は虻を放って、ペーガソスの尻を刺させた。驚いて暴れ出したペーガソスから振り落とされたベレロポーンは、足が不自由となり、また盲目となって荒野を彷徨ったという。
== 関連項目 ==
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