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{{小文字|title=fMRI}}
[[Image:Varian4T.jpg|thumb|250px|right|[[カリフォルニア大学バークレー校]][[ヘレン・ウィルズ神経科学研究所]]{{enlink|Helen Wills Neuroscience Institute}}の[[:en:Helen Wills Neuroscience Institute#Brain Imaging Center|脳画像センター]]にある4T fMRIスキャナー(画像作成日:2005年)]]
[[File:User-FastFission-brain.gif|thumb|250px|right|MRIの画像から作られたアニメーション画像。頭の上からまっすぐ下に移動している、左上の頭部の外に現れる点は、画像の右と左を間違えないよう、[[ビタミンE]]の錠剤を頭の横にテープで貼っておいたもの]]
'''fMRI''' (functional magnetic resonance imaging) は[[核磁気共鳴画像法|MRI]]([[核磁気共鳴]]も参照)を利用して、ヒトおよび動物の [[]][[脊髄]]の活動に関連した血流動態反応を視覚化する方法の一つである。最近の[[ニューロイメージング]]の中でも最も発達した手法の一つである。
 
== 脳血流動態 ==
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| issue = 1-2
| pages = 85–158.17
}}</ref>。[[神経細胞]]が活動するとき、局所の[[毛細血管]]の赤血球の[[ヘモグロビン]]によって運ばれた酸素が消費される。酸素利用の局所の反応に伴い血流増加(血液量と血流量)が起きることが知られている。
毛細血管内で酸素交換が起こり、酸化ヘモグロビンが酸素を組織に渡すことで、一時的に脱酸化ヘモグロビンが増加する。さらに時間的に遅延して(1〜5秒程度)脳血流が増加することで、酸化ヘモグロビンが増加し脱酸化ヘモグロビンが減少する。この反応は6〜10秒程度で最大となる。
 
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T2*強調画像法で主に脳血流動態を測定する場合、計測原理は形態画像による[[MRI]]に、血流変化による信号変化を統計処理したマップを重ねる事で脳活動を画像化している。T2*強調画像法では、MRIのシーケンスを使用して、T2*信号の差違を検出する。安静時と比較して、賦活課題中の静脈からの信号の上昇が見込まれる。
 
[[毛細血管]][[静脈]]では、脳血流変化に対するT2*信号変化の機序が異なることが分っている。
ヘモグロビンは酸化されていると反磁性体であるが、脱酸化状態だと[[常磁性体]]となる。それ故、血液の核磁気共鳴信号は静脈では、[[反磁性体]]の酸化ヘモグロビンの変化には影響されにくく、常磁生体の脱酸化ヘモグロビンの変化に依存して変化しやすい。一方、毛細血管では、総ヘモグロビンあるいは血液量の変化にも依存し、必ずしも、常磁生体の脱酸化ヘモグロビンの変化と線形に比例して、信号変化が起こらない。
 
 
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== 問題点 ==
T2*強調画像法によって計測することで、毛細血管と静脈のように血管径の大きさによって、信号が異なった変化をすることが、シミュレーションによっても、実計測によっても明らかになっている。毛細血管からの信号が静脈信号をよりも小さいことは、1993年小川ら[[ベル研究所]][[ミネソタ大学]]の共同研究で報告されている。
また、時系列情報を持ったT2*強調画像法(A)では一般的にdistortionが生じやすく、他の画像法を用いた形態画像(B)との位置合わせのずれが指摘されているが、(A)自体に形態情報が存在している。しかし、(A)の画像が荒いため、他の画像法と位置合わせをして研究発表などに用いることが多い。
 
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== ポップカルチャーにおけるfMRI ==
* 2009年5月23日、日本のテレビドラマ[[MR.BRAIN]]で、[[海馬傍回]]の反応を見て、以前に殺人現場を見たことがあるかどうかを判定するためにfMRIが使用された。[[科学警察研究所]]の職員が、fMRIを手配するために多くの段取りが必要だったことも説明している。字幕ではfMRIと記述されたが、主人公はfMRIを「FMR」と呼んでいた。またfMRIでスキャンした数秒後に、海馬傍回のみが[[3D]]画像で映し出されて反応が視覚的に感知できるようになっていた。番組内では、[[日立]]製のfMRIが使用された。
 
== 外部リンク ==
* {{Spedia|Functional magnetic resonance imagingFunctional_magnetic_resonance_imaging|Functional magnetic resonance imaging|[[スカラーペディア]]にある「fMRI」についての項目}}fMRI の基礎原理を確立した研究者の 1 人である[[小川誠二]]が執筆に参加している。
 
==参考文献==