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Yuriemon (会話 | 投稿記録)
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== 概要 ==
創業の地および創業者[[中内功]]の生誕地である<ref>生まれは西成(現在の大阪市西成区)だが、育ちは[[神戸市]][[兵庫区]]。また、旧制中学・旧制高商・復員後初の商売とも神戸において。</ref>[[大阪市]]内と、中内の育った地である(現在の登記上本店もある)[[神戸市]]内を中心に商圏を築くとともに、流通インフラの整備にわせて[[1960年代]]後半~[[1970年代]]に大きく発展し全国展開を進めた。[[1980年代]]には、全国各地の地場スーパーマーケットと提携し傘下に納める形でグループを形成(のちに、九州地区の[[ユニード]]と首都圏の[[忠実屋]]については[[1994年]]に吸収合併)した。
 
[[小売業]]に関しては、創業以来一貫して「[[価格破壊]]」をスローガンとする拡張路線を進めてきた。価格破壊とともに質への需要などニーズが多様化すると、子会社も含めて「ダイエー」のほかに「[[トポス (ディスカウントストア)|トポス]]」「イタリアーノ」「[[Dマート]]」「バンドール」「Kou's」「[[プランタン銀座|プランタン]]」など業態ブランドを拡大化し多様化する消費者ニーズにこたえながらも流通革命により価格破壊を志向する「'''よい品をどんどん安く'''(GOOD QUALITY BEST PRICE)」の方針で事業が進められてきた。また、[[1975年]]6月には[[角川文庫]]より[[城山三郎]]著「価格破壊」が出版されている。
 
小売業以外にも[[オリエンタルホテル|ホテル]]、[[流通科学大学|大学]]、[[福岡ダイエーホークス|プロ野球]]、[[オレンジページ|出版]]、[[オーエムシーカード|金融]]など事業分野の多角化に乗り出し、特に、創業者の故郷である神戸市内とプロ野球球団の本拠地に定めた[[福岡市]]内で、グループ子会社とともに事業を数多く手がけた。
 
だが、[[バブル崩壊]]後の[[1990年代]]後半から業績悪化が表面化。経産省出身の[[雨貝二郎]]会長から引き続いて、[[高木邦夫]]社長時代の[[2004年]]から[[産業活力再生特別措置法|産業再生法]]の適用及び[[産業再生機構]]からの支援を経て、現在は[[丸紅]]および[[イオン (企業)|イオン]]との連携のもと、非主力事業の譲渡やコア事業である小売部門の縮小などの再建策が行われている。連結[[有利子負債]]は2001年2月期には2兆5,641億円に達していたが、2007年5月末には6,031億円まで縮小した(なお、[[2007年]]8月2日に[[三井住友銀行]]に株式売却した[[オーエムシーカード]]を除いた2007年5月末時点の連結有利子負債は1,991億円となった。2,000億円を割ったのは1975年2月末の1,594億円以来だが、当時のこの有利子負債額はダイエー単体での数字である)。
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[[画像:ダイエー福重.jpg|thumb|right|200px|ダイエー 福重店<br />[[福岡県]][[福岡市]][[西区 (福岡市)|西区]]拾六町1-7-1]]
[[画像:グルメシティ博多祇園.jpg|thumb|right|200px|ダイエー [[グルメシティ]]博多祇園店<br />[[福岡県]][[福岡市]][[博多区]]祇園町7-20<br />ダイエーが運営するグルメシティ店舗の1つ]]
名前の由来は、創業者・[[中内功]]の祖父・中内栄の名前の「栄」に、「大」をつけた「大栄」であり、「大阪より栄える」「大いに栄える」という意味もめられている。また、[[1975年]]から[[2005年]][[11月30日]]までダイエーグループのスーパーマーケット共通に使われていた「''D''」を意匠化した[[シンボルマーク]]は、「[[弦月|上弦の月]]」をイメージさせるとともに、真円の一部が欠けたデザインとすることで、不完全な円=「永遠の未完成」(=成長し続ける)を意図している。
:それ以前のマークは、流線型のDの中心にS(Store・Shop・Shufuの頭文字と思われる)が入ったもので、旧[[日本電信電話公社|電電公社]]のマークと類似していた。
 
[[2005年]][[12月1日]]から、新しい[[キャッチコピー]]「'''ごはんがおいしくなるスーパー'''」の採用とともに、[[ロゴタイプ|ロゴ]](社章)・[[シンボルマーク]]が一新された。ロゴの「Da&#305;e&#305;」(iの上の[[ドット符号]]がなかった)は「daiei」になり、その書体も、[[Helvetica]]([[ゴシック体]])から、丸みを感じさせる書体に変更された。シンボルマークは「Dマーク」に代わり、発見や歓びを表わす「!([[感嘆符]])」とdaieiの「d」とを組み合わせた(ハート型を連想する)イメージに変更されたが、[[コーポレートカラー]]の[[オレンジ]]は変更されずに継承されている。
 
=== ダイエーグループの誓い ===
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多くの[[プライベートブランド]]を有するが、一部のみを挙げる。
 
また、ダイエーグループだけで販売されている「エレーヌ ヘアスプレー」は、コストパフォーマンスや使い勝手のさから人気商品となっている。その人気ぶりは、近くにダイエーがない場合(或いは撤退した場合)、わざわざ遠征してまで店に買い来るほどである。[[ローソン]]で発売している類似パッケージの「エレラ ヘアスプレー」と混同されることが多い。なお通称は「ダイエースプレー」である。バブル期にバンドブームが訪れた折、頭髪をツンツンに逆立てた若者御用達のスプレーでもあった。
 
=== 現存するブランド ===
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: [[1970年]]、13型[[カラーテレビ]]を当時としては破格の5万円台で発売し、大変な話題となったが、その際に使われたブランドである。テレビ以外にも様々な家電製品がこのブランドで発売されたが、後に「サリブ」ブランドが家電PBのメインとなる。
; AMPM
: [[紳士服]]などに使われていたが、現在使用されているかどうかは不明。[[1998年]]、ダイエーが[[Am/pm|エーエム・ピーエム・ジャパン]]([[コンビニエンスストア]]運営)などに対し、「自社の商標に似た商標を使用している」として、商標の使用差し止めと損害賠償を求め提訴したことがある。
; プライスセーバー
: セービングと同様の品揃えだったが、[[ディスカウントストア]][[業態]]向けだったために、セービングよりもわずかに価格を低く設定していた。[[プライベートブランド]]としての役割を終えた後は、[[書体]]と[[マーク]]をそのままに「お酒の[[ディスカウントストア]] プライスセーバー」として店舗名・コーナー名に流用された。
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* 1964年4月18日 - 大街道店(愛媛県松山市)のち「ダック松山店」オープン。'''四国へ進出'''。
* 1964年9月 - プライベートブランド「グンゼブルーマウンテン」肌着発売開始。
* [[1965年]]2月 - 社歌I制定。
* [[1966年]] - 従業員のアメリカ研修制度スタート。
* [[1967年]]8月2日 - 日本チェーンストア協会設立。中内社長が初代会長に。
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* 2002年 - 希望退職1100名の実施。60店舗の閉鎖決定。
* [[2003年]]1月27日 - 総合家電事業撤退を発表。
* 2003年12月 - 福岡ドームとシーホークホテル&リゾートをアメリカの投資持株会社[[コロニー・キャピタル]]社に譲渡することを発表。
* [[2004年]]2月 - 新神戸オリエンタルシティC3を営業譲渡。
* 2004年3月 - 「株式会社福岡ドーム」、「株式会社福岡ダイエーリアルエステート」、「株式会社ホークスタウン」の事業を譲渡。
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* 2004年 - ダイエー開発商品『バリュー』(100円均一)を発売開始。
* 2004年[[10月12日]] - 今後の経営方針について[[産業再生機構]]の支援を得ずに、自主再建で臨む方針を発表。
* 2004年[[10月13日]] - 主力の取引銀行3社([[UFJ銀行|UFJ]]・[[三井住友銀行|三井住友]]・[[みずほコーポレート銀行|みずほ]])が、産業再生機構を利用しない場合は追加支援を行わない方針を強く示したため、同機構にて再建に取り組むことを決定。産業再生機構への支援申し込みの事前申請。
* 2004年[[11月30日]] - '''ダイエーの持つFDH株式98%を50億円で[[ソフトバンク]]に譲渡することを決定'''(残り2%は元オーナー[[中内正]]が保有)。ダイエーは3年間、同球団を利用した特別セールを無料で行うことができるとした。
* 2004年[[12月24日]] - プロ野球オーナー会議にてFDHのソフトバンクへの譲渡が承認。
* 2004年[[12月28日]] - '''産業再生機構はダイエーと傘下の11社(十字屋、キャナルシティ・オーパ、中合、サカエ、九州スーパーマーケットダイエー、日本流通リース、浦安中央開発、オレンジエステート、セリティーフーズ、デイリートップ、西神オリエンタル開発)の支援を正式決定'''。
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* 2006年10月26日 - プライベートブランド「サリブ」リニューアル。
* 2006年[[10月13日]] - ファーストリテイリングのブランド「[[ジーユー]]」1号店が、ダイエー[[南行徳駅|南行徳]]店内に開店。
* 2006年10月13日 - 丸紅と共同で、[[イオン (企業)|イオン株式会社]]に対して2007年3月末までの独占交渉権を与え、ダイエーとイオンの資本・業務提携に関する検討を開始することで合意。
* [[2007年]] - 創業50周年に際し、「'''おかげさまで50年。これからもお客様とともに'''」というスローガンを前面に押し出した宣伝を展開。
* 2007年[[1月16日]] - かつて百貨店やOPA(OPAは2006年に[[会社分割]])を展開していた株式会社十字屋を吸収合併。
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* 2007年5月17日 - ダイエーグループ新中期経営計画策定。
* 2007年10月 - イオンとの提携により、「トップバリュ24色カラーランドセル」並びに「選べるイオンの学習机」を80店舗のダイエーにて展開。なお、ランドセルは'''ダイエーで『[[トップバリュ]]』を扱う第1号の商品となる。'''
* 2007年12月4日 - 当社とその子会社グルメシティ各社において、2006年10月~2007年11月までの期間、一部の商品の税区分ミスにより、代金を過剰受領していたことが発覚。[[オーエムシーカード]]決済による購入や、「ハートポイントカード」の利用により判明している分については過剰受領分を返金し、不明分については社会貢献活動の一環として、社内寄付金と共に全国[[盲導犬]]施設連合会へ寄付。
* 2008年1月 - 当社オリジナル商品「バーゲンブロー ノイヴェルト」をイオングループの店舗で、イオンのプライベートブランド「トップバリュ」のチューハイを当社グループの店舗でそれぞれ数量限定で販売。
* 2008年2月8日 - 子会社のオーエムシーカードの株式を[[三井住友銀行]]へ売却。同社は持分法適応関連会社に移行する。
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* 2008年9月2日 - 初の「ネットスーパー東大島店」をオープン。
* 2008年12月1日 - [[イオンモールミエル都城駅前|イオンモールMiELL都城駅前]](旧・都城店)の核店舗として、都城駅前店をオープン。業務提携後初めて[[イオングループ]]のショッピングセンターに入居。
* 2008年12月22日 - 当社と子会社グルメシティ各社において、2006年3月1日~2008年12月14日の間、医薬品販売の許可がない一部店舗で医薬品を販売していたことを公表。
* 2008年12月24日 - 米国NASDAQ市場の預託証券上場廃止。
* 2009年1月16日 - 全国[[盲導犬]]基金への店頭募金活動で募金総額2億円突破。
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=== 過去に存在したダイエーの店舗 ===
* {{Main2|かつて存在していて今は閉店した店舗については、[[過去に存在したダイエーの店舗]]を}}
大規模な出店攻勢をした後の不採算店の閉鎖を行ったこともあり、テナントとして入っていたビルが空き店舗になったままで、同じくテナントとして入っている別の店舗の売り上げが急激に落ちたり、[[商店街]]の集客力がなくなったりと、いわば閉鎖の余波とも捉えられる問題が少なからず起きている。
 
=== 4桁の店番号 ===
* 株式会社ダイエーの各店舗には、店舗固有の4桁の番号がある。これは、1号店(主婦の店ダイエー薬局、のち千林駅前店)を0011とし、おおむね出店順に番号が大きくなっている。この番号を見れば、ダイエーの出店軌跡が分かるだけでなく、業態転換などの扱いがどのようになっているかも分かるようになっている。
* たとえば、ダイエーからトポスやグルメシティ、あるいはトポスからダイエーに転換された際に、店番号が変更していれば業態転換ではなく閉店した旧店舗と同じ場所に新規出店しているが、変更していなければ店自体はそのままで業態転換した扱いとなっている。
* ダイエー[[六甲アイランド]]店(現:グルメシティ六甲アイランド店)やイタリアーノ六甲道駅前店は震災前の店舗と震災後の店舗で店番号が異なる。業態はそのままでありながら店番号が変化しているのは、震災での建物被災で閉店し、建物復旧工事の後、震災前と同じ場所に新規出店したためである。なお、ハーバーランド店として知られる店舗は、正確には震災後の出店であり、同じ場所で震災前に営業していた店舗はハーバーランド店ではなく「ハーバーランドシティ」で、これの継承店舗は三宮駅前店である(ただし、地下1階と1階にあったKou'Sホールセールメンバーシップクラブは除く)。
* 合併や営業譲渡により株式会社ダイエーの店舗となったものについては、その時点で、対象企業が出店してきた店舗の出店順に番号が付与されている。このため、0411番から0424番までは旧北海道ダイエー、0461番から0526番までは旧ユニード(ダイエーが開店し1981年に九州ダイエーへ譲渡した店舗も含む)、0527番から0599番までは旧[[忠実屋]]、0600・0601・0602番は旧[[ダイナハ]]、0700番から0710番までは旧ディー・ハイパーマート<ref>すべてダイエーが開店し後年ダイエー・ハイパーマートないしディー・ハイパーマートに譲渡した店舗のため、これら11店舗にはすべて、現在は使用されていない開店当初の旧番号も存在する。</ref>の店舗が集中している。
* ただし、旧ユニードの[[西新]]店は、ユニードがダイエーに合併されるよりも先にトポス西新店になり、このときユニードからダイエーに店舗が譲渡されているため、この時点で店番号が付与されている。
* ダイエーが設立したグループ子会社の店舗については、7000番代が付与されたものもある(かつて存在したディー・ハイパーマートなど)。
* ダイエーと業務提携した地場スーパーマーケットの店舗については、8000番代が付与されていたが、ダイエーが経営再建の過程で、これらの地場スーパーマーケットと提携を解消したため、現在この番号を使用している店舗はない。
* 現有店舗の店番号は、ダイエーのインターネットサイトにある、各店舗のページの[[URL]]にも使われており、URLの末尾4桁の数字が該当する。
* ほか、(建物における)店舗設置者の変更など特殊用件を経る場合には、営業は継続されていても番号が変更されることがある。大宮店は、もともと元々0355番であったが、2006年に株式会社OPAの店舗内に出店するダイエー店舗に変更した際、0719番となった。
 
== POSシステム ==
現在の[[POSシステム]]は、2006年4月から2007年3月までに導入された(引き続き、グルメシティ地域子会社に同じシステムの導入が進められている)。[[Linux]]をベースに独自のシステムを[[東芝テック]]が開発。POSレジ端末は従来同様に[[東芝テック]]製の最新機種2機種が採用された(食品レジはM-7000、他の売場はST-700。なお、旧レジ端末はどの売場もM-6220で、UNIXベースのシステムであった)。売上管理の全店リアルタイムオンライン化、ジャーナルの電子化、端末操作の改善ならびに処理の高速化、見切り値引商品の管理改善(無線携帯端末を導入し、個別のPOSコードを付与した値引きラベルを売場にて発行する手法)などが実現している。
 
なお、見切り値引商品の管理改善については、同時期に[[イオングループ]]の[[ジャスコ]]・[[マックスバリュ]]でも、ほぼ同等のシステムが導入されている。
 
新[[POSシステム]]の導入に伴い、「DonDonたま~る」など店舗ごとにあった会員ポイントサービスから、全国のダイエーグループのスーパーマーケット各店で共通化された「[[ハートポイントサービス|ハートポイントカード]]」にリニューアルした。デザインは[[ロゴタイプ|ロゴマーク]]を散りばめ、全体的にやさしい色づかいになっている。各店舗に常駐するOMCカードスタッフは、ハートポイントカードの機能も備える[[OMCカード]]への入会勧誘へ躍起になっている。
 
== 買物袋持参運動 ==
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* 学校法人中内学園[[流通科学大学]](神戸市[[西区 (神戸市)|西区]])
 
パチンコや外食チェーンストアを展開している会社[[ダイエー観光]](本社[[愛知県]][[豊橋市]])、同じくパチンコ店などの遊技場経営を行っている[[ダイエー (パチンコチェーン)|株式会社ダイエー]](本社[[福島県]][[会津若松市]])、[[福岡県]]・[[山口県]]などでスーパーマーケットなどを展開する[[スーパー大栄]](本社[[北九州市]][[八幡西区]])、また過去に存在した映画会社[[大映]]、および同社がオーナーであったプロ野球チームの[[大映ユニオンズ|大映スターズ → 大映ユニオンズ]]など、「ダイエー」と呼ばれる企業は複数あるが、いずれも当社とは一切関係がない。
 
== 関連項目 ==