「電気炉メーカー」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
8行目:
電気炉は、鉄スクラップを原料とするが故に、鉄スクラップが豊富である[[先進国]]で発展しやすい。[[アメリカ合衆国|アメリカ]]や[[日本]]では1980年代以降に発展した(ただし日本の場合、[[プラザ合意]]後の急激な円高が鉄鋼業界を圧迫した為、[[バブル景気]]が訪れるまでは経営破綻や合従連衡を起こす電炉メーカーがあった)。日本は90年代まで鉄スクラップの一部を輸入に頼っていたが、その後自給化が進み、今ではアジア諸国へ輸出する立場になっている。
 
電気炉によって製造された普通鋼製品は、建築、土木、産業機械、造船等の材料として用いられる。また、精錬時に合金を添付し自動車や[[建設機械]]の部品に用いる事もある。
 
鉄スクラップを原料にするため、[[環境保護]]、[[リサイクル]]の観点からは重要な役割を担っている。鉄鋼メーカーから出る自社発生屑、自動車工場や機械工場から発生する工場発生屑、その他にも建築物の解体屑、廃車、空き缶などからもスクラップは採取できる。2004年における自社発生屑を除いたその構成比は、工場発生屑が32%、建築廃材が25.5%、機械廃材が23.8%、土木廃材が15.9%、自動車廃材が15.5%である。また、電気炉は高炉に比べ生産量当りに発生する二酸化炭素の量が少なく、最近では高炉メーカーも二酸化炭素発生量低減等の目的に、原料の10%強は鉄スクラップを使用している。