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[[画像:Ubiquitin cartoon.png|thumb|240px|ユビキチンの構造のリボン図]]
[[Image:Ubiquitin surface.png|thumb|240px|上図の分子表面表示]]
'''ユビキチン''' (ubiquitin) は76個の[[アミノ酸]]からなる[[
標的タンパク質に対するユビキチンの付加はユビキチンシステムと呼ばれ、3つの酵素、ユビキチン活性化酵素 (E1)、ユビキチン結合酵素 (E2)、さらに'''ユビキチン転移酵素(ユビキチンリガーゼ)''' (E3) によって行われる。標的タンパクのリシンの側鎖のアミノ基 (−NH<sub>2</sub>) とユビキチンのC末端がアミド結合することでひとつめのユビキチンが付加され、更にそのユビキチンの中の[[リシン
ユビキチン化は[[フォールディング]]が異常なタンパク質(ミスフォールドタンパク質)や不要になったタンパク質を[[細胞]]から除去するためにも重要な役割を持っており、このシステムをタンパク質の品質管理と呼ぶ。新生タンパク質の約30%がミスフォールディングタンパク質であると言われており、まずはじめにこれらのタンパク質をhsp90等の[[シャペロン|分子シャペロン]]が修復しようと試みる。修復が不可能なほどタンパク質の構造がひどく壊れていたときには小胞体から細胞質に輸送され、分子シャペロンによって品質管理ユビキチンリガーゼとして働く C-terminus of Hsc-70-interacting protein (CHIP) などへと運ばれた後にユビキチン化を受け、分解される。これらの機構を小胞体関連分解(Endoplasmic Reticulum(ER)-associated degradation; ERAD)と呼ぶ。
近年、ユビキチン-プロテアソーム系は[[MHC class I]]分子を介した細胞内由来タンパク質のCD8陽性T細胞への提示にも関与していることが明らかとなっている。抗原提示細胞の細胞質中にある、または細胞質中に取り込まれたタンパク質(ペプチド)はユビキチン-プロテアソーム系により短いペプチド断片へと分解された後に、[[小胞体]](ER)上のTAPを介してER内にとりこまれ、ER内の[[MHC class I]]分子と会合し、細胞表面に輸送されてT細胞エピトープとして提示される。
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