「スネクマ M53」の版間の差分

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最新機種のミラージュ 2000-5や[[マルチロール機|マルチロールファイター]]のミラージュ 2000-9といった世界8か国の空軍で運用されているミラージュ 2000シリーズの動力源である。前身の同社製[[SNECMA アター|アター]]9Cと9Kにとても似ていて同様に1軸のシャフトでファンと高圧圧縮機を駆動させる構造以外は新しく設計された。
 
同世代の戦闘機に搭載されたターボファンエンジンは2軸式も採用されていたが、2軸式は1軸式よりも維持管理の手間が多かった。特にモジュラ構成を変更した際にサブアセンブリーあるいはモジュールの測定を必要としないなど、非常にメンテナンスを簡素化できるというメリットがあり、部品交換や点検など作業に関するコスト削減が期待できた。全般に於いて単純な構造のエンジンで圧縮機の静翼の角度は可変式ではなく動く部品が無い。パイロットにとって扱いやすいエンジンである。(この特性は戦闘時に重要である。)
 
これらの特徴は価格にも反映されている;1軸式の圧縮比の限界はファンの回転数によって決まる。2軸式であれば低圧部、高圧部それぞれ別々の回転数で回転するので高圧縮比が可能で燃費も推力も同規模の1軸式よりも優れている。例えばM53-P2の乾燥時の推力毎の燃料消費率は0.90で同時期に開発された他の軍用ターボファンエンジンの0.68と0.76よりも多い。M53の圧縮比は9.8:1である。[[ゼネラル・エレクトリック F110]]と[[プラット・アンド・ホイットニー F100]]の圧縮比は30:1である。この事はGE F110とPW F100の推力水準が高い事を示している。