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特に、[[無脊椎動物]]の各群の発生に関する知識の集積から、動物の発生における基本的な型があって、多くの動物の発生には共通した特徴があることがわかってきた。この分野、ないしその流れを[[比較発生学]]といい、19世紀に成立し、[[比較解剖学]]と併せて比較形態学と呼ばれた。それらをまとめて、そこに進化的な意味を見いだしたのが[[エルンスト・ヘッケル]]である。彼は各群の動物の発生が、その動物のたどってきた[[進化]]の過程を簡略化したものになっていると考えた。このことは『個体発生は系統発生を繰り返す』という表現で知られており、これを『[[反復説]]』という。
 
=== 細胞説の影響 ===
[[細胞説]]の成立は、発生学に多大な影響を与えた。すぐさま、卵や精子が単一の細胞であることが確認され、ここに初めて細胞数の増加とその配置や分化という、発生の基本的な仕組みが理解されるようになった。また、それまでは[[昆虫]]の[[蛹]]や植物の[[種子]]が卵であると認められ、そのために様々な混乱が生じていた(前成説もそれを根拠としていた部分があった)が、それらも次第に明らかになった。