「形相」の版間の差分
削除された内容 追加された内容
10行目:
大雑把に言えばプラトンのイデアは判子のようなものであるが、アリストテレスのエイドスは押された刻印のようなものである。イデアは個物から独立して離在するが、エイドスは具体的な個物において、しかもつねに質料とセットになったかたちでしか実在し得ない。
エイドスが素材と結びついて現実化した個物をアリストテレスは'''現実態'''(エネルゲイヤ)と呼び、現実態を生み出す潜在的な可能性を'''可能態'''([[デュナミス]])と
アリストテレスはまた、「魂とは可能的に生命をもつ自然物体(肉体)の形相であらねばならぬ」と語る。ここで肉体は質料にあたり、魂は形相にあたる。なにものかでありうる質料は、形相による制約を受けてそのものとなる。いかなる存在も形相のほかに質料をもつ点、存在は半面においては生成でもある。
|