「月の海」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
5行目:
 
== 成因 ==
およそ40億年前、[[太陽系]]内には[[惑星]]になりそこねた多数の[[微惑星]]がまだ多く残っていた。月にこれらが落下して直径数百km、深さ数kmの巨大な深い[[クレーター]]をいくつも形成した。この月の海の母体になった巨大クレーターを'''ベイスン'''という。
 
微惑星の落下が終わりに近づいた頃、月の内部では[[放射性物質|放射性元素]]の崩壊熱の蓄積により岩石が溶融しはじめ、[[マグマ]]が形成された。月の質量が小さいため、岩石すべてが溶融するほどの熱の蓄積が起こらず、溶融しやすい成分、すなわち玄武岩質の成分だけが溶融した。このマグマは深いクレーターの底から噴出し、クレーターを埋めて平原に変えた。この時点で微惑星の落下がほとんど終了していたため、月の海ではクレーターがあまり無い平坦な地形が保たれることになった。