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Sabulyn (会話 | 投稿記録)
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== 艦艇における主砲 ==
{{see also|艦砲}}
[[艦艇]]においては、その艦が装備している大砲の中で最も強力なものを主砲と呼ぶ。全艦艇で一番口径の大きい主砲は、完成した戦艦の中では[[大和型戦艦]]46センチ砲。また計画上でもっとも強力な主砲は、[[超大和型戦艦|超大和型]]と[[巡洋戦艦]]インコンパラブル型の51センチ砲である。
 
航空戦力の未発達だった[[第二次世界大戦]]の半ばころまでは、主力[[戦艦]]の砲撃力は、[[海戦]]の帰趨を決する重要な要素であった。列強はこぞって強力な主砲を備えた戦艦の配備を急ぐことになり、上述のような強力な主砲を備えた戦艦やその建造計画はそうした[[大艦巨砲主義]]時代の産物である。しかし二次大戦中の各戦闘から、戦艦の主砲による攻撃よりも空母[[艦載機]]による攻撃の方が遠距離から正確に攻撃できると認識されるようになり、二次大戦の後半になると艦隊の中心は[[航空母艦]]へと移っていった。
 
第二次世界大戦後は戦中に建造された戦艦の一部が対地攻撃の手段として生き残ったが、新規で大口径砲を搭載した戦艦が建造されることはなかった。また[[ミサイル]]の出現により水上艦の主兵装は砲熕兵器からミサイルへと変わっていき、対艦対地攻撃の手段として大口径砲を装備する必要性は無くなった。そのため二次大戦中に採用されていた40cmを超えるような大口径砲は開発されず、主砲は対空攻撃にも使用できる中口径砲が主流となった。第二次大戦後に200mmを超える主砲が採用されたことはない。
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近年の水上艦は3インチから5インチ程度の砲を1~2門搭載する程度にとどまっている。ただしミサイルが主兵装とはいえ、決して補助兵装に留まっている訳ではなく発射速度の向上(1分間に数十発以上発射可能)と、[[レーダー]]と連動・[[コンピュータ]]制御の射撃管制システムによって、第二次世界大戦期の5インチないしそれ以上の砲を数門搭載する軽巡洋艦や駆逐艦と比較しても、砲力だけでも上回っていると言える。そのため砲熕兵器はミサイルより安価で、艦載機より素早く攻撃できる対地対艦攻撃手段として見直されてきている。
 
[[アメリカ合衆国海軍|アメリカ海軍]]が計画中の[[ズムウォルト級ミサイル駆逐艦]]ではAGSと呼ばれる対地対艦攻撃用の155mm砲を2門装備し、ロケットアシストの誘導砲弾を使用することで、150km以上離れた目標も攻撃できるとされる。これは第二次世界大戦期の戦艦主砲の射程距離をも、大幅に上回るものである。しかし、AGSのような砲が一般的となるかどうかは不透明である。
 
== 戦車における主砲 ==