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陽電子は陽子過多により不安定な原子核のβ+壊変により生成される。もしくは、1.022 MeV以上のエネルギーの電磁波と電磁場の相互作用により対生成される。
陽電子は[[物質]]内に侵入すると、物質内の[[原子]]の[[核外電子]](特に[[価電子]]、[[伝導電子]])と[[対消滅]]し、数本の[[γ線]]となる。また、対消滅の起こる前に、[[準安定状態]]の電子-陽電子対([[ポジトロニウム]]
電子と陽電子の対消滅により放出されたγ線のエネルギー分布の観測から、単結晶中の電子の[[運動量密度]]分布を求めることができる。これは二光子消滅のγ線が本来511.0 keVであるところ、ドップラー効果によりエネルギーが増減するためである。また、物質中に陽電子が入射してから電子と対消滅するまでの時間スペクトルの時定数を陽電子寿命と呼び、これを調べることにより物質中の空孔型欠陥等を極めて高感度に調べることができる。これは陽電子の消滅率が電子密度に依存するためである。
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