「カワサキ・KR (ロードレーサー)」の版間の差分

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[[File:1976 Kawasaki KR250 02.jpg|thumb|300px|right|Kawasaki KR250 1976年型のタンデムツインエンジン(Barber Motorcycle Museum、2006年10月21日撮影)]]
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KR250は、[[ロードレース世界選手権|WGP]]250ccクラス用ロードレーサー(競技用[[オートバイ|バイク]])である。エンジンは[[2ストローク機関|2ストローク]][[#タンデムツイン|タンデムツイン]]<ref>[[#参考文献|参考文献]]『究極のレーサー』(p196)より。</ref>(2気筒)。[[ロードレース世界選手権|WGP]]250ccクラスでは、[[コーク・バリントン]]が{{MGP|1978}}と{{MGP|1979}}に、[[アントン・マンク]]が{{MGP|1980}}と{{MGP|1981}}に世界チャンピオンとなった<ref name="Motocourse p197-199">[[#参考文献|参考文献]]『Motocourse: 50 Years of Moto Grand Prix』(p197 - 199)より。</ref>。
 
=== 1977年型の仕様 ===
* [[エンジン]] - [[2ストローク機関|2ストローク]][[水冷エンジン|水冷]][[#タンデムツイン|タンデムツイン]](2気筒、[[ロータリーバルブ]])
* [[ボア]]・[[ストローク]] - 54 x 54.5mm
 
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[[File:1975 Kawasaki KR350 01.jpg|thumb|300px|right|Kawasaki KR350 1975年型(Barber Motorcycle Museum、2006年10月21日撮影)]]
<!-- 本文 -->
KR350は、[[ロードレース世界選手権|WGP]]350ccクラス用ロードレーサー(競技用[[オートバイ|バイク]])である。[[エンジン]]は[[2ストローク機関|2ストローク]][[#タンデムツイン|タンデムツイン]](2気筒)。[[ロードレース世界選手権|WGP]]350ccクラスでは、[[コーク・バリントン]]が{{MGP|1978}}と{{MGP|1979}}に、[[アントン・マンク]]が{{MGP|1981}}と{{MGP|1982}}に世界チャンピオンとなった<ref name="Motocourse p197-199">[[#参考文献|参考文献]]『Motocourse: 50 Years of Moto Grand Prix』(p197 - 199)より。</ref>。WGPの350ccクラスは1982年を最後に廃止されたので、KR350は350ccクラス最後のチャンピオンマシンとなった。
 
=== 概要 ===
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=== 1980年型の仕様 ===
* [[エンジン]] - [[2ストローク機関|2ストローク]][[水冷エンジン|水冷]][[#タンデムツイン|タンデムツイン]](2気筒、[[ロータリーバルブ]])
* [[ボア]]・[[ストローク]] - 64 x 54.5mm
<!-- * [[バルブ]] - [[ロータリーバルブ]] -->
* [[排気量]] - 349.89cc
* [[馬力|出力]] - 75bhp<ref name="bhp">brake horsepower。ブレーキ[[馬力]]のこと --『ジーニアス英和辞典 第3版』([[大修館書店]]、2002年、[[シャープ]][[電子辞書]] PW-9600 収録)より。</ref>/11800rpm
* [[キャブレター]] - 36mm [[ミクニ]] x 2
* [[イグニッション]]<ref name="イグニッション">[[エンジン]]の点火装置のこと --『[[ジーニアス (辞典)#英和辞典|ジーニアス英和]] 第3版』([[岩波大修館書店]]、1998 - 20012002年、[[シャープ]][[電子辞書]] PW-9600 収録)より。</ref> - [[国産電機]] [[キャパシター・ディスチャージド・イグニッション|CDI]]
* [[ギヤボックス]] - 6速
* [[クラッチ]] - [[クラッチ#湿式・乾式クラッチ|乾式]]多板
* [[フレーム形式 (オートバイ)|フレーム]] - [[鋼管|チューブラー]][[鋼|スチール]]・[[フレーム形式 (オートバイ)#クレードルフレーム|ダブルクレードル]]
* [[サスペンション]]
** [[サスペンション#前輪|フロントサスペンション]] - 直径36mm カワサキ [[テレスコピック]]
** [[サスペンション#後輪|リアサスペンション]] - アルミ角断面[[スイングアーム]] + [[ユニトラックシステム|ユニトラック]][[リンク機構|リンク]] + [[カヤバ工業|カヤバ]] [[モノ]][[ショックアブソーバー|ショック]](1本サス)
* [[ブレーキ]]
** フロントブレーキ - 直径310mm [[ボグル&ブラウン]] [[鋳鉄]][[ブレーキローター|ディスク]] + カワサキ 2ポッピス[[ブレーキキャリパー|キャリパー]]<ref>[[ブレーキローター|ブレーキディスク]]に[[ブレーキパッド]]を押し付けて制動力を得るための装置 -- [[#参考文献|参考文献]]『図解雑学 バイクのしくみ』(p168、169)より。</ref> x 11(シングルディスク)
** リアブレーキ - 直径210mm カワサキ [[アルミニウム合金|アルミ]]ディスク + 2ポッピスキャリパー x1
* 車重(乾燥)- 104kg
* 最高速度 - 160mph(257.49km/h)
* 製造年 - 1980年
 
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(節「[[#KR350|KR350]]」の[[#参考文献|参考文献]] -『究極のレーサー』p193 - 198)
 
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== KR750 ==
<!-- 画像 -->
[[画像:GazouBoshu.png|300px|thumb|right]]
<!-- 本文 -->
KR750は、[[F750]]選手権用ロードレーサー(競技用[[オートバイ|バイク]])である。[[エンジン]]は[[2ストローク機関|2ストローク]][[水冷エンジン|水冷]][[直列エンジン|直列]]3気筒。初期型のKR750は不安定なハンドリングとカワサキのファクトリーカラーであるライムグリーンに掛けて「グリーンミーニー」(green meanie)と呼ばれた。
エンジンは[[2ストローク機関|2ストローク]]インライン3(3気筒)。
 
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[[国際モーターサイクリズム連盟|FIM]]が[[F750]]の最低[[ホモロゲーション]]台数を25台に減らし、さらに、どのようなバイクでもよい、という決定をしたので、KR750が誕生した。
 
=== 概要 ===
; 1975年、KR750デビュー
<!-- エンジンの特徴 -->
[[1975年]]型KR750の[[エンジン]]は、120度の[[2ストローク機関|2ストローク]][[直列エンジン|直列]]3気筒の[[ピストン]]ポートで、1気筒あたり4つ[[掃気ポート]]を持ち、[[ボア]]・[[ストローク]]は68 x 68mmのスクエアである。[[馬力|出力]]は、120bhp<ref name="bhp" />/9500rpmである。ただ、6000rpm付近で出力曲線に''折れ''があり、スイッチが入ったかのような出力特性を持っている。この特性はとても扱い難いものである。
<!-- トップ・スピード -->
スピードはとても速く、[[ミック・グラント]]はKR750を駆り、[[マイク・ヘイルウッド]]が持っていた[[マン島TT]]の[[ラップ・レコード]]を塗り替えた。
 
<!-- ミック・グラント、バリー・ディッチバーン、イヴォン・デュハメルの活躍 -->
[[ミック・グラント]]と彼のチームメイトの[[バリー・ディッチバーン]]は、1975年の[[イギリス]]・スーパーバイク・シリーズで[[バリー・シーン]]([[スズキ (企業)|スズキ]])を破り、1位と2位を獲得した。もう一人のKR750ライダー、[[イヴォン・デュハメル]]は、[[国際モーターサイクリズム連盟|FIM]]750シリーズの[[オランダ]]のレースで2ヒートとも優勝し、総合優勝をカワサキにもたらした。
 
; 1976年、アーブ・カネモトとギャリー・ニクソンの活躍
[[1976年]]、KR750はチャンピオン・シップに手が掛かった。[[アーブ・カネモト]]がチューニングした3気筒[[エンジン]]は10000rpmまで回り、また、レース・シーズン中盤から使い始めた特製の[[フレーム形式 (オートバイ)|フレーム]]によって、このKR750を駆る[[ギャリー・ニクソン]]はポイント・リーダーとなった。しかし、レース・シーズン終了後、[[国際モーターサイクリズム連盟|FIM]]は、ギャリー・ニクソンが勝っていたはずの第2戦[[ベネズエラ]]の結果を破棄しため、ギャリー・ニクソンとKR750はチャンピオンになれなかった。
 
; KR750の終焉
カワサキは1976年をもって[[F750]]クラスのレースから撤退し、[[#KR250|KR250]]と[[#KR350|KR350]]で[[ロードレース世界選手権|WGP]]に力を注ぐことにした。
<!-- 結果 -->
KR750が残した結果は、1975年のイギリスの1シーズンと、[[グレッグ・ハンスフォード]]と[[マレー・セイル]]が[[ネビル・ドイル]]・チューンのKR750を駆って圧勝した[[オーストラリア]]の1戦だけに終わった。[[ヤマハ・TZ#TZ750|ヤマハTZ750]]のほうが良いロードレーサーだった。
 
=== 1976年型の仕様 ===
* [[エンジン]] - [[2ストローク機関|2ストローク]][[水冷エライ3(3|水冷]][[ピストン]]ポート3気筒([[直列エンジン]]
* [[ボア]]・[[ストローク]] - 68 x 68mm
* [[排気量]] - 747cc
* [[馬力|出力]] - 120bhp<ref name="bhp" />/9500rpm
* [[キャブレター]] - 36mm [[ミクニ]] x 3
* [[イグニッション]]<ref name="イグニッション" /> - カワサキ [[キャパシター・ディスチャージド・イグニッション|CDI]]
* [[ギヤボックス]] - 6速
* [[クラッチ]] - [[クラッチ#湿式・乾式クラッチ|乾式]]多板
* [[フレーム形式 (オートバイ)|フレーム]] - [[鋼管|チューブラー]][[鋼|スチール]]・[[フレーム形式 (オートバイ)#クレードルフレーム|ダブルクレードル]]
* [[サスペンション]]
** [[サスペンション#前輪|フロントサスペンション]] - 直径36mm [[カヤバ工業|カヤバ]] [[テレスコピック]]
** [[サスペンション#後輪|リアサスペンション]] - 角断面[[スイングアーム]] + フォックス・ツイン[[ショックアブソーバー|ショック]](2本サス)
* [[ブレーキ]]
** フロントブレーキ - 直径296mm カワサキ[[鋼|スチール]][[ブレーキローター|ディスク]] + カワサキ 2ピストン[[ブレーキキャリパー|キャリパー]]<ref>[[ブレーキローター|ブレーキディスク]]に[[ブレーキパッド]]を押し付けて制動力を得るための装置 -- [[#参考文献|参考文献]]『図解雑学 バイクのしくみ』(p168、169)より。</ref> x 2(ダブルディスク)
** リアブレーキ - 直径260mm [[ハント]] [[アルミニウム合金|アルミ]]ディスク + カワサキ 2ピストンキャリパー x 1
* [[ホイールベース]] - 1365mm
* 車重(乾燥)- 140kg
* 最高速度 - 180mph(289.7km/h)
* 製造年度 - 1976年
 
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(節「[[#KR750|KR750]]」の[[#参考文献|参考文献]] -『究極のレーサー』p168 - 173)
 
== KR1000 ==
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== 関連項目 ==
* [[ロードレース世界選手権]]
* [[マン島TTレース]]
* [[F750]]
 
== 外部リンク ==