「中国四大仏教名山」の版間の差分

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あたかも中国古来の[[五岳]]のように、[[華南]]地方を除き、中国の各地に所在する四つの名山を総称して、このように呼んでいるが、その由来は、それぞれに異なっている。
 
五台山と峨眉山が文殊と普賢の聖地とされた起源は、[[南北朝時代 (中国)|南北朝時代]]以前に遡る。恐らくは、元より霊山として信仰されていた山を、文殊菩薩や普賢菩薩が住む仏教の霊山として、その聖性を鼓吹したものが定着し、それが広く伝播して[[釈迦如来]]の両脇侍である文殊・普賢が中国の霊山に今も住している、という信仰になったものと考えられる。
 
対して、九華山と普陀山の場合は、[[唐]][[五代十国時代|五代]]の実在の僧、しかも、[[新羅]]僧と[[日本]]の入唐僧に由来する聖地であり、前二者とは由来が異なっており、その起源も、[[金喬覚|地蔵]]と[[慧萼]]という僧の生きた時代とはっきりしている。ただ、九華山の方は、実在の地蔵という僧が、実は地蔵菩薩の化身であり、その地蔵がこの山で入定したことが信仰の起源になったのに対し、普陀山の方は、慧萼が日本に将来しようとした観音菩薩の方に、実は生身の菩薩像であったという聖性が認められており、その菩薩が去ることを拒んだ、という故事が起因となって、観音霊場になった、という違いがある。