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かつてはV8エンジンを搭載した高級サルーンを生産していたBMWであったが、1960年代初頭の経営危機を経て一旦は4気筒の[[BMW・1500/1600/1800/2000|1500/1600/1800/2000]]シリーズに専念していた。しかしこれらのモデルがその高性能・高品質によって市場に確固たる地位を確立すると、再び[[メルセデス・ベンツ]]の牙城である高級車市場に挑戦する意図で、6気筒エンジンを搭載する大型モデルが登場することとなった。
[[1968年]][[10月]]に最初に登場したのは2494cc150馬力の'''2500'''、2788cc170馬力の'''2800'''で、[[BMW・1500/1600/1800/2000|1500/1600/1800/2000]]シリーズを一回り大きく(全長4.7m/全幅1.75m/全高1.45m)し強化した車体、ほぼ同一のシャシー構成に、新設計の直列6気筒エンジンを搭載していた。この6気筒エンジンは抜群の静粛性とスムーズな吹き上がりから「シルキー・シックス」と称され、排気量が一回り上のメルセデス各モデル(例えば2500ならメルセデス280)と同等の性能を発揮、[[アウトバーン]]上で両者はスピードを競い合った。
1971年には、より速く走りたい層の要望に応え、よりパワフルな2985cc180馬力の'''3.0S'''(最高速MT205km/h AT197km/h)、[[BOSCH|BOSCH]]製Dジェトロニク燃料噴射200馬力の'''3.0Si'''(最高速MT211km/h AT203km/h)が追加された。大パワーに対応し、タイヤは195/70VR14という当時としては非常にハイスペックなものが与えられた。
優れたエンジンと良質な工作水準、そしてメルセデスより若々しくスポーティなイメージによって、E3系、そしてクーペのE9系は、依然絶対的な台数では及ばなかったものの、多くのドイツ車メーカーが望んでも得られなかった、メルセデスの対抗馬としてのポジションを獲得した。1977年に[[BMW・7シリーズ]]に後を譲った。7シリーズの車体は大型化され、[[メルセデス・ベンツ Sクラス|Sクラス]]と真正面からぶつかるライバルに成長する。▼
また、ホイールベースを100mm延長した「L」が2500時代から用意され、これにはトップモデルとして3295ccの'''3.3L'''(キャブレター190馬力)が1973年から用意された。最高速は、M/T207km/h・A/T201km/hと、LWB化でやや重くなった車重とキャブレター仕様のため、3.0Siには僅かに及ばなかった。
▲優れたエンジンと良質な工作水準、そしてメルセデスより若々しくスポーティなイメージによって、E3系、そしてクーペのE9系は、依然絶対的な台数では及ばなかったものの、多くのドイツ車メーカーが望んでも得られ
日本にも当時の輸入元・[[バルコム貿易]]によって比較的多数が販売された。
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