「最大剰余方式」の版間の差分

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'''最大剰余方式'''(Largest remainder method)は、[[政党名簿比例代表|名簿式]][[投票制度]]で代議員の当選者を比例的に配分する方法の一つである。'''ヘア=ニーマイヤー式'''([[:de:Hare-Niemeyer-Verfahren|Hare-Niemeyer-Verfahren]])と呼ばれることもある。また[[選挙区]]に[[議員定数#定数配分|定数を比例的に配分]]する場合も同じ方法が用いられる。'''ハミルトン方式'''と呼ばれることもある。いずれも[[ドント方式|最高平均方式]]([[:en:Highest averages method|Highest averages method]])と対照される。
 
== 方式 ==
 
最大剰余法は、各党に一議席を獲得するのに必要な基数([[クォータ]])によって割り当てられた票数を要求し、架空の議席数を与える。ふつうは[[整数]]と[[分数|常分数]]あるいは[[剰余]]を含む。各党は整数と同じ議席数を獲得する。この方式はたいていはいくつかの議席を配分されないままにする。政党はその分数に基づいて(またはその剰余に基づいてでも同等である)、ランクを付けられる。そして全議席が配分されるまで、分数または剰余が最大の政党から追加の一議席ずつが配分される。このため最大剰余式という名称が与えられている。
 
== 基数 ==
 
基数にはいくつか可能性があり、最も一般的なものは、[[ヘア基数]]と[[ドループ基数]]である。
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だが、改選議席よりも多くの候補が当選するかもしれないという問題によりほとんど使用されていない(これはハーゲンバハ=ビショフ基数でも起こりうるが非常に稀で、ヘアとドループでは起こり得ない)。これは二党しかなければ確実に起こる。このような場合、選ばれる候補の数が改選議席数に等しくなるまで基数を増やすことが普通になり、ジェファーソン式([[ドント方式]]を参照)に選挙制度を変えることになるかもしれない。
 
== 例 ==
 
この例では100,000票で10議席を配分する選挙を行うとする。
 
=== ヘア基数 ===
<table border=1>
<tr>
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</table>
 
=== ドループ基数 ===
<table border=1>
<tr >
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</table>
 
== 長所と短所 ==
平均的な投票者にとって最大剰余方式の議席配分法はとても分かりやすい。 ヘア基数が使われるのなら、票の割合の多寡は名簿にとって有利な点にはならず、この点に関しては中立的である。しかし、名簿に議席が割り増されるかどうかは、どのように票が政党間で配分されたかに大いに依存する。つまりわずかなパーセンテージで政党の議席獲得が左右されることがよく起こってくる。これに関連して、議席数が増えることにより政党が議席を失うという[[パラドックス]]が起きることがある(いわゆる[[:en:Alabama paradox|アラバマのパラドックス]])。[[サン=ラグ方式]]はこのパラドックスを回避するが、平均的な有権者にとって分かりにくい。
 
== 専門的な評価とパラドックス ==
最大剰余方式は、[[:en:quota rule|クォータ・ルール]]を満たす唯一の議席配分式であり、実際、この評価基準を満たすように意図されているが、欠点として、逆説的な作用をもたらすことがある。アラバマのパラドックスは、総配分議席が増加したのに、ある政党が持っている議席数が減ってしまうときであると定義される。仮に、25議席を1500:1500:900:500:500:200の割合で6政党に配分したいとする。500票を得た2つの政党はそれぞれ3議席を獲得する。では次に26議席を配分したとすると、その2党はそれぞれ2議席しか獲得していないことが分かる。
 
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</table>
 
== 参照 ==
* [[:en:List of democracy and elections-related topics|民主主義と選挙関連のトピックス一覧]]
 
== 外部リンク ==
* [http://www.cut-the-knot.org/Curriculum/SocialScience/AHamilton.shtml ハミルトン方式の実験アプレット] at [[:en:cut-the-knot|cut-the-knot]]
 
[[Category:選挙方式|さいだいじようよほうしき]]
 
[[bg:Метод на най-големия остатък]]
[[bg:Метод_на_най-големия_остатък]]
[[de:Hare-Niemeyer-Verfahren]]
[[en:Largest remainder method]]
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[[et:Suurimate ülejääkide meetod]]
[[it:Metodo del maggior resto]]
[[pl:Metoda Hare'a-Niemeyera]]
[[pt:Método do resto maior]]
[[zh:最大餘額方法]]