「ヘブライ語のティベリア式発音」の版間の差分

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[[Fileファイル:Penteteuch.jpg|thumb|right|200px|ティベリア式の発音記号が付加された旧約聖書「[[出エジプト記]] 第20章第1~5節」の手稿写本]]
'''ヘブライ語のティベリア式発音'''とは、[[ヘブライ語]]の発音方式の一つで、[[旧約聖書]]のヘブライ語の伝統的な発音方式である。もともとは[[イスラエル]]の都市[[ティベリア]]の[[ユダヤ人]]社会で[[口承]]により伝えられていた、聖書を朗読する際のヘブライ語の伝統的な発音方式であった。
 
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*注:「記号の形」の欄でのヘブライ文字は、すべて "'''ב'''"で表しているが、「シュルク」は「ヴァヴ」と組み合わされた記号のため、そのまま表示している。
 
=== 誘拐された母音 ===
「'''誘拐された母音'''」とは、上に挙げた「'''完全母音'''」のそれぞれと対を成す、短く発音される7種類の母音である。
 
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*注:『アレッポ写本』では、通常はただの「シュワー」で表記されるような場合でも、替わりに「誘拐された母音」が表記されている場合が見られる。これは、置かれた状況により、微妙に異なって発音される「シュワー」の音価をより正確に表現しようとしているのである。また「ハタフ・ヒリク」は、下に「ヒリック」が記された喉音の字母の直後の字母に使用されている例が5箇所、同写本中にある。
 
=== シュワー ===
「ニクダー」の他の記号と異なり、「シュワー」は母音の長さを表す場合もあり、母音の性質(音価)を現す場合もある。母音の長さについては、「シュワー」は母音がないことを示す「'''シュワー・ナハ'''」(שווא נח, 「休みのシュワー=無音シュワー」)である場合と、上述の短母音「誘拐された母音」や、たまに「完全母音」を表す「'''シュワー・ナア'''」(שווא נע, 「動くシュワー=有音シュワー」)である場合がある。また母音の性質(音価)については、「シュワー」はティベリア式発音にある7種類の母音全てを表すことができる。
 
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*シュワーが2つ連続した時 = 1つ目が無音で2つ目が有音
 
[[Fileファイル:Shwa-gaja.jpg|thumb|right|150px|"ב" のヘブライ文字の下に付された「シュワー・ゲイヤー」の例(『[[士師記]]』第1章第7節より)]]
有音シュワーは通常「ハタフ・パタフ」({{IPA2|[ă]}})の音価を表している。シュワーが喉音の子音の直前にある場合は、その喉音にある母音に対応する「誘拐された母音」の発音となる。例えば、'''מְאֹד'''「とても」という語は、'''א''' が喉音であるため、'''מ''' ({{IPA2|[m]}})の下のシュワーが '''א''' にある母音「ホラム」({{IPA2|[o]}})に対応する「誘拐された母音」、「ハタフ・ホラム」になり、{{IPA2|[mŏʔoð]}}と発音される。また、シュワーが「ヨッド」”י”の直前にある場合は、音価は {{IPA2|[ĭ]}} となり、例えば '''בְּיוֹם'''「日中に」と言う語は、{{IPA2|[bĭjom]}}のように発音される。
 
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*: 例:'''שׂדֶה טּוֹב''' ({{IPA2|[sɛ̆deː tˤov]}})、'''חָלִלָה לְּךָ''' ({{IPA2|[ħɑlilɑː lɛ̆xɑ]}})
 
=== その他の記号 ===
*ラフェー('''רפה'''):文字の上に書かれる水平線。主に、ダゲッシュにより発音が変わる文字 '''בג"ד כפ"ת''' の上に付いて、その文字にダゲッシュがない(摩擦音)ことを表す。『アレッポ写本』には '''בג"ד כפ"ת''' 以外の文字に変則的に使用されている例が見られる。
*: 例:'''שָׁרָבֿ'''({{IPA2|[ʃɑʀɑv]}})
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{{Language-stub}}
 
[[ar:لغة عبرية طبرية]]
[[en:Tiberian vocalization]]
[[es:Hebreo tiberiano]]