「メビウス関数」の版間の差分
削除された内容 追加された内容
ひゃくまんこのしあわせ (会話 | 投稿記録) m 存在しないカテゴリ「整数論的函数」から存在するカテゴリ「整数論的関数」へ変更 |
m編集の要約なし |
||
8行目:
* μ(''n'') = 0 (''n'' が平方因子を持つ(平方数で割り切れる)とき)
* μ(''n'') = (-1)<sup>k</sup> (''n'' が相異なる ''k'' 個の素因数に分解されるとき)
*
*
=== 計算例 ===
15行目:
''n'' = 1, ..., 10 での μ(''n'') の値を示す:
== 性質 ==
メビウス関数は乗法的な関数である。すなわち、[[互いに素]]な ''m'', ''n'' に対して、
となる。また、''m'', ''n'' が互いに素でなければ、
である。
=== 基本公式 ===
また次のような基本的な公式が成り立つ。
1 & (n = 1)\\
0 & (n \ne 1)
\end{cases}</math>}}
これは ''n'' = 1 のときは自明である。''n'' が 1 より大きい場合について、平方因子をもつ因数 ''d'' については μ(''d'') = 0 であるから、''n'' が無平方数である場合を見ておけばよい。''n'' は ''k'' 個の素数の積であるとする。''n'' の約数は、その素因数をいくつか掛け合わせたものになるが、偶数個(0 を含む)の素因数からなる約数 ''d'' に対しては μ(''d'') = 1 であり、奇数個の素因数からなる約数 ''d'' に対しては μ(''d'') = −1 となるから、因子の[[組合せ]]の数を考慮すれば
\sum_{d|n} \mu (d) = {}_k{\rm C}_0 -{}_k{\rm C}_1 + {}_k{\rm C}_2 -{}_k{\rm C}_3 +
\cdots + (-1)^k {}_k{\rm C}_k
</math><br />
= \sum_{i=0}^k (-1)^i {}_k{\rm C}_i = (1-1)^k =0
</math>}}
が確かめられる。最後から二つ目の等号は[[二項定理]]による。
より一般に、 ''f'' を乗法的な[[数論的関数]]とすると、
が成り立つ。
56行目:
== 例と応用 ==
''n'' の約数の総和を表す関数 σ(''n'') はその定義より
となるが、これに反転公式を適用すると
となる。
次の例は非常に重要な関数 Λ(''n'') を定義している(この関数はフォン・マンゴルトの関数と呼ばれる)。
この式は、素因数の一意分解定理と同値であるが、反転すると
となる。和の中を具体的に計算すると
\log p & (n = p^k, k>0) \\
0 & (\mbox{otherwise})
\end{cases}</math>}}
が得られる。
先の基本公式 (*) に適用すれば、[[ゼータ関数]]による母関数表示を得る。
== μ(''n'') ==
110行目:
*[http://mathworld.wolfram.com/MoebiusFunction.html Möbius Function -- From MathWorld(メビウス関数)](英語)
[[Category:数論]]
[[Category:整数論的関数|めひうす]]
[[Category:組合せ論
[[Category:数学に関する記事
[[bg:Функция на Мьобиус]]
|