「鼠小紋東君新形」の版間の差分

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劇中、主人公は「鼠小僧」をもじった「稲葉幸蔵」で通しているが、三幕目の「鎌倉仲之町大黒屋の場」で初めて鼠小僧次郎吉で登場する。花魁の難儀を救うが捕縛され、それが幸蔵の夢であったという趣向。また[[科白]]のなかに「鼠」にちなむ言葉が散りばめられており、作者の機知をうかがわせる。
 
初演時に当時[[数え年|数え]]14歳の[[尾上菊五郎 (5代目)|十三代目市村羽左衛門]]が勤めた三吉は、幸蔵を勤める[[市川小團次 (4代目)|四代目市川小團次]]をも唸らせるほどの出来だった。羽左衛門は開幕前に毎日[[深川 (江東区)|深川]]で[[蜆]]売りの一挙一動を観察してそれを舞台に活かしていたのである。これが後に明治の名優としてその名を馳せる[[尾上菊五郎 (5代目)|五代目尾上菊五郎]]の出世のきっかけともなった。<!--後年、菊五郎は幸蔵を勤めたとき、実子尾上幸三(のちの[[尾上菊五郎 (6代目)|六代目菊五郎]])に三吉を勤めさせている。-->
 
近年では[[尾上菊五郎 (7代目)|七代目尾上菊五郎]]が幸蔵を勤めているが、このときは[[市村羽左衛門 (17代目)|十七代目市村羽左衛門]]の与惣兵衛が絶品で、世話物の真髄を凝縮したような老け役だった。<!--
この作品をベースに「鼠小僧」は[[尾上松之助]]や[[大河内傳次郎]]主演で映画化された。とくに[[1932年]] ([[昭和]]7年)の「[[御誂次郎吉格子]]」([[伊藤大輔 (映画監督)|伊藤大輔]]監督)は名作として評判が高い。戦後では[[小川真由美]]がテレビ時代劇「[[おんな鼠小僧]]」を演じている。
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== 初演配役 ==
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