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'''グリゴリ'''(Grigori)あるいは'''エグリゴリ'''とは旧約聖書偽典『[[エノク書]]』に伝わ出る[[堕天使]]の集一団。原義は「神の子、見張る者」のという意味を持つである。
『エノク書』第6章によると、グリゴリの20の長とその部下180の計[[ヘルモン山]]に200人の[[天使]]かたちが集まった。彼らなる集団で、リーダーは[[アザゼル]]、サブのリーダーは[[シェムミハザ]]。元は[[エデンで、その園|エデン]]ほから追われた[[アダムラキバ]]の子孫達を監視する役目を務めていたが、そのうちヤレデ<ref>『[[ラメエルカによる福音書]]』によると、[[エノク]]など20名が天使たちの父イエレドと同一人物</ref>の時代にヘルモン山に降り長であった。彼らは互いに誓いをたて、人間の娘たちを妻にめとってしまった。その際、人間に禁じられた知識(呪術、薬草、剣、盾、胸当てなど武器の作り方や腕輪、眉毛の塗り手入れの方法の仕方、[[占星術]]など)を地上の人間たちに教えたが、それによって男は武器で争う事を、女は[[化粧]]で男に媚を売る事を覚え、地上には不敬虔や姦淫など様々な悪行がはびこることになったという。
グリゴリ堕天使と人間女性たちとの間には身の丈3000キュビト(1350メートル)にもなる巨人([[ネフィリム]]という巨人』』)が生まれ、彼らは地上の作物はおろか、鳥や獣、人間を食い尽くし、最後には巨人同士での共食いまで始めた(7章)。
やがて滅び行く人々の声が地上を観察に訪れた四大天使がその凄惨な光景を神に報告し届き、[[ミカエル]]、[[ガブリエル]]、[[ヤハウェリエル]]・、[[ラファエロヒムル]]の四人が地上を見下ろしては暴虐が行われているのを見た。神は[[大洪水]]によって地上のものを洗い流し、リセット滅ぼすることを決意。こにし、ラメクの事態の収拾子[[ノア (聖書)|ノア]]とその家族だけは助けるため、[[アルスラヤルユル]]を使わした。神は[[ラファエル]]はに命じてアザゼルをデュダドエルの洞窟穴に閉じこめさせ、[[ガブリエル]]はに命じて堕落した者たちを内乱に駆り立てて滅ぼし会い争わさせ、[[ミカエル]]はに命じてシェムハザとその仲間たちを別大地の洞窟地下の下に鎖永遠の審判の日までつなぎ止閉じ込め<ref>第五天マティに彼らの舌(言葉?)によって逆さ吊りにされているともされ、それが[[星]]である、という説も有る</ref>、アルスヤラルユル([[ウリエル]])は[[ノア (聖書)|ノア]]のもとを訪れ、大洪水のことを知らせた(10章)。そしてかの有名な[[ノアの方舟]]の建造へとつながる。
==参考文献==
『エノク書』では、彼らグリゴリは天界の第五天に幽閉されている。そこでは彼らは「'''眠らぬ者'''」と称されている。
*[[村岡崇光]]訳、『聖書外典偽典4 旧約偽典Ⅱ』、[[教文館]]、1975年
== 主なグリゴリ ==
*[[アザゼル]](Azazel)
*[[シェムハザ]](Shemhaza)
*[[アルマロス]](Armaros)
*[[バラキエル]](Baraqijal)
*[[コカビエル]](Kokabiel)
*[[タミエル]](Tamiel)
*[[サハリエル]](Sahariel)
*[[ペネムエ]](Penemue)
==脚注==
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