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青門 (会話 | 投稿記録)
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* 脳や免疫系、また心の作用による免疫システム<ref>243頁</ref>
東洋医学では、体調を整えることに主眼を置いており、生命力を高めることによって治癒力を動かしているとも言える<ref>『自然治癒力の不思議』、243頁</ref>。
 
 
西洋医学では、診断により病名をつけ、医薬品の処方や手術を行う。西洋医学では、原因となっている部分の除去や、症状の緩和([[対症療法]])が目的となっている。ただし、実は、こういったことだけでは病気は治らない。結局は、十分に体細胞の休養をとり、生命力を高めて治癒力が動くようにしてやることで治癒しているのである<ref>『自然治癒力の不思議』、244頁</ref>。
 
 
例えば、風邪をひいて病院に行くと多くの場合[[抗生物質]]を処方されるが、風邪の原因はウィルスであるので、細菌を効果の対象とした抗生物質が効くはずはない。実際、抗生物質を飲んでも飲まなくても、風邪をひいている期間は同じだという調査結果がある<ref>米山公啓『自然治癒力のミステリー』p.10</ref>。"抗生物質が、風邪をひいている期間を短くする"などという科学的論文は存在しない<ref>『自然治癒力のミステリー』p.10</ref>。つまり、普通の風邪であれば、結局、抗生物質を飲まなくても治っているのである。(ただ、患者の側は病院や医師の暗示にかかって、それに気づかないでいるだけ)。患者は薬で風邪を直しているつもりでも、実際に風邪を治しているのは、人体が本来持っている自然治癒力なのである<ref>『自然治癒力のミステリー』p.10</ref>。
 
 
また、1993年にアメリカ合衆国のノエティック・サイエンス研究所から出版された『自然退縮』という本には、腫瘍の自然退縮(自然治癒)1051例の中には、癌の自然退縮が216例含まれていた、という。この論文では、組織を科学的・化学的に検査して、がんであることをあらかじめ確かめている。よって、これは、癌であっても自然治癒が起こりうる、ということを客観的・科学的に証明したことになる<ref>『自然治癒力のミステリー』p.11</ref>。
 
もともと人体は、自己治癒に必要なさまざまな物質を体内で分泌している。医薬品として認知されている人工物質と類似の物質が、最近になって、もともと体内で自然に分泌されていることが発見されたこともある。例えば、狭心症の薬として有名なニトログリセリンは人工物だが、最近、人間の血管の内側からそれに似た構造の物質、体内ニトロとでも言うべき[[一酸化窒素]]が分泌されており、強力に血管を拡げる作用を担っているこがわかってきた。また、もともと「キツネノテブクロ」というイギリスの民間療法で使われていた薬草を、ウィザーリングという人がむくみのひどい心不全患者に使ったのが、現在、心不全の治療薬として知られる「ジギタリス」の最初の使用記録なのであり、やがてジギタリスには心臓の働きを強くする効果があることがわかったのであるが、最近になって、この[[ジギタリス]]と同じ作用をする[[E-DLS]]という物質が、人間の体内で分泌されていることが発見された<ref>『自然治癒力のミステリー』p.186-188</ref>。
 
 
治癒力を動かすコツがあり、病気を治すために本人が絶対にしなければならないことがあるという。それは十分な休養をとるということである<ref>『自然治癒力の不思議』、31頁</ref>。。ただし、「休養」と言っても、ただ休息するだけでなく、病気の回復とともに、適度に肉体を動かし、血行を促進し、酸素や栄養素を全身の細胞に送ってやる必要がある<ref>『自然治癒力の不思議』、31-32頁</ref>。また、不足している栄養素は補い(例えば、3大栄養素、カルシウム、鉄分、ミネラル、ビタミンなどのうち、本人がその時不足しているものを補う)、反対に取りすぎている成分は控えるようにする<ref>『自然治癒力の不思議』、32頁</ref>。