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橄欖岩 (会話 | 投稿記録)
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橄欖岩 (会話 | 投稿記録)
緑資源機構消滅に伴う記述
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[[画像:林道(兵庫県五台山)P1060768.jpg|thumbnail|270px|敷設中の林道(兵庫県五台山)]]
'''林道'''(りんどう)とは、[[森林]]の整備・保全を目的として森林地帯に設けられる[[道路]]の総称である。
 
==各国の林道の路網密度==
[[2004年]]度の森林1haあたりの林道の路網密度<ref>http://www.env.go.jp/nature/biodic/shinrin/kondan/03/giziroku03.pdf 地球環境保全と森林に関する懇談会議事録(環境省ホームページ)]</ref>
*[[ドイツ]]:45.9m
*[[オーストリア]]:44.8m
*[[アメリカ合衆国]]:23.2m
*[[スウェーデン]]:18.6m
*[[日本]]:12.5m
 
==日本の林道==
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[[第二次世界大戦]]以前までは、材木の伐採に必要な資材や人員の輸送は人の足に頼ることがほとんどであり、木材の搬出も[[木馬道|木馬]]や[[鉄砲堰]]、[[筏流し]]、時代が下って[[森林鉄道]]が主流であった。当時に林道と呼ばれたものはせいぜい、人の通行が可能な程度の幅や規模のものが多かった。それらの林道の一部は、現在でも[[登山道]]として使われたり、[[狩猟|ハンター]]や[[釣り|釣り人]]、[[山菜|山菜取り]]の人に利用されているが、大多数は山林中にその痕跡のみをとどめている。[[自動車]]が通行する道路としての林道の建設が始まったのは、[[1960年代]]以降、国産[[貨物自動車|トラック]]の性能が向上して以降である。
 
=== 区分林道の種類 ===
*山のみち:過去に[[民有林緑資源機構]]の中の林道は、'''一般補助林道'''(国庫補助を受けて都道府県・市町村・森林組合など敷設するもの)と'''緑資源幹線林道'''(独立として整備を政法人ってきた高規格林道であるが[[緑資源2007年]]に機構]]広域な地域について敷設するもの)とに分けられる解散一般補助林道現在は、敷設者残工事分作成するみを県が補助林道台帳に記載さとして整備が行わている。緑資源幹線林道は、以前は1960年代に始まった'''特定森林地域開発林道'''(スーパー林道)と'''大規模林業圏開発林道'''(大規模林道)とに分けらなどが引き継がていものであり現在は一本化されている。[[国有林観光]]の中に設けられる開発や[[過疎]]化防止など道については、国有林野事特別会計により整備以外の目的が強く反映された道路であった
*ふるさと林道:過疎が進む山間地を連絡するために林道を建設または既存の林道を改修([[アスファルト]][[舗装]]等)するもの。二車線区間や、[[トンネル]]や[[橋梁]]が多く存在する(本来の林道は、山を迂回させて多くの森林所有者の敷地を通した方が有利)など、性格的には林道というよりも市町村道の肩代わり的な役割を担っている。県の単独事業であるが、[[総務省]]から[[補助金]]に相当する額が県に交付される。
*路面状況に関しては、[[アスファルト]][[舗装]]がされているもの・[[セメント]]による整備がされたもの・砂利を敷き詰めたもの・ないし裸地のまま(ダート)のものと、さまざまな形態が見られる。また多くの林道は、一般道路に比べると傾斜が急であったり狭隘だったり路肩からの落石が目立ったりと、いわゆる『悪路』である事が多い。
*広域基幹林道:
*併用林道:地元市町村が林道を借り受けて管理、実質的に市町村道として利用しているもの。一般補助林道と異なり、一般車両の自由な通行が可能となる。本来の一般補助林道は一車線が基本であるが、併用林道化に伴い、地元自治体が独自に二車線へと拡幅する例もある。
*一般補助林道:森林所有者や管理者、地方自治体が開設する林道。開設に要する工事費の大部分は、国や地方自治体の補助で賄われるが、森林所有者にも負担金が生じるため、コストの切りつめや所有者間の境界を意識した路線の設定が行われる。このため、一般道路に比べると勾配区間が多く線形もきつい『悪路』である事が多い。完成後の維持管理費は、自治体や森林所有者の負担となるため、[[廃棄物]]の[[不法投棄]]や一般車両に路盤が荒廃されないよう、安全確保を名目に施錠機能を持つゲートが設けられる例もある。
 
=== 林道をめぐる問題 ===
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*また、地図上では道路として描かれている林道であっても、一般車両の通行には不適な・もしくは通常時は施錠されていて部外者が通行できないといった物も多数存在するため、できれば事前に・あるいはあらためて現地で状況を確認することが望ましい。そもそも林道自体が、森林やその中に位置する施設などの保全のために供されるための道路という明確な目的がある以上、関係者以外が安易に車両の通行を試みるのは望ましい行為とはいえない。
*森林地帯を通過するため、しばしば自然破壊の代表格として揶揄されるが、森林の整備や保護・[[土砂災害]]対策を行なうための観点からすれば、森林奥地にアクセスするための手段である林道の存在は不可欠なものであり、一定量の整備や定期的な補修は必要な事であるとされる。自然保護の観点から建設反対運動を受けた林道が、開通後にネイチャーウォッチングに使われるなど、皮肉な現象も見られる。
 
==出典==
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== 関連項目 ==